[エムモゥブレィ] M.MOWBRAY アニリンカーフクリーム 2027 (ニュートラル) の感想

200 人が閲覧しました

各社からコードバン用クリームを名乗る製品が出ています。
また、オールデンは公式に同社のコードバンにはkiwiの色付き油性クリーム（缶入りの柔らかめのワックス）を使えと指示しています。
私も靴好きとして色んなクリームを試しましたが、ニュートラル（無色）タイプとしてはアニリンカーフクリームこそが最善です。
合計30時間ほど履いたらアニリンカーフクリームで磨く。
ステインリムーバー（クリーナー）は必要無いと思われます。
何故ならアニリンカーフクリームは弱アルカリ性ですので、クリーム自身がクリーナー効果を持っています。
（パッケージにもphについての標記はないものの、汚れ落としと明記）

これは私見ですが、基本的にコードバンに補色は要らないと思っています。
コードバンは裏革ですから、本来は起毛しているものです。
それをコテコテの油で固めてあるわけです。
良質の油分を補ってやりさえすれば深みのある色がよみがえります。
（褪色したスエードがブラッシングだけでよみがえるのと同じ理屈です。）

万能クリームのように絶賛してしまいましたが弱点はあります。
それは全くと言っていいほどコーティング効果（防汚、防水）が見込めないこと。
これはやはりデリケートクリームの一種ですからね。
濡らさない前提のコードバン用と割り切るべきでしょう。

デリケートクリームよりちょっと艶感がほしい時に使っています。
私は主にコードヴァンの靴に使用しています。
靴墨と違い、革の表面で乾燥して凝固する事がないので安心して使えますね。
また伸びもよいので少量でも比較的広範囲に伸ばす事が出来るのもいいです。
ジャケットやバッグのような面積の広い物には向きませんが、靴やベルトでしたらこれ一つでいいくらいです。