How Google Works の感想

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タイトルHow Google Works
発売日2014-10-17
製作者エリック・シュミット
販売元日本経済新聞出版社
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購入者の感想

本書を手に取ったのは、先に日本語版を読んでしまっていたので、原書でもう一度楽しみたかったからである。

「どのような経営をしているのだろうか?」と想像力を掻き立てられる企業はそう多くはない。特にイノベーティブな企業に興味があり、以前、3Mについて文献等を調べたり、経営幹部や社員の話を求めて聞いた。21世紀にあって、それはGoogleである。その経営や組織風土については、これまでも内外の文献を読んだり、経営幹部や社員の話を結構見聞きしていたので、想像に難くなかった。また、同社の慣行に3Mと共通したものを感じていたが、本書で、20%ルールなどに見られる一部の慣行は3Mを倣って発案されたものもあるというから納得した。

ところで、その3Mがかつて自社のイノベーションが低調で収益性に陰りに悩んだ時、規律ある組織マネジメントに定評のあるGEからCEOを迎えて経営変革を試みたことがあるが、「らしさ」を毀損しかねないその経営変革は長続きせず、近年3Mらしいイノベーション経営に回帰したと聞く。
では、他社から「大人」の経営者を迎えた?Googleの場合はどのようなことになったのか?
創業者ではなく、他社の経営幹部としてのキャリアを携えて同社幹部に就任したシュミットとローゼンバーグたちが、果たしてそれまでの他社の経験を踏まえて、Googleの「人材と経営」について、どのように考え、評価しているのか興味を持った。本書を手にしたもうひとつの理由はそれである。

一読して感じたのは、googleがやっていることの8割はIT業界では普通で、とくに目新しくはないということである。
データに基づいて決定する、意思決定の数を減らせ、大事な仕事をする人を中枢に、それにドレスコードを廃止して自由な服装にさせるのもベンチャー企業ではもはや普通だ。

自動車業界のトヨタにしても、かつての松下電器にしても業界を代表する優良企業は特別にユニークな経営をしていたわけではない。
それでも他社を寄せ付けない強さを発揮した秘密は、深い洞察にある。何か一つを行うにも深く考えて合理的な方法を選択し、取り入れている。

googleも、よりイノベーティブに、よりクリエーティブにというブレない視点にこだわって経営していることがわかる。そのため一方では「改革は一日度行え」というような非常識にも思える大胆な発想をする。「情熱ある人間は情熱を口にしない」という採用ポリシーも、「がんばると迷惑な人」(太田肇 新潮新書)に書かれている「熱意ある人材を採ると失敗する理由」に照らせば理に適っていると言えよう。

同業他社がいくらgoogleに追随しようと試みても失敗するのは、「仏つくって魂入れず」ではないが、表面にだけ目を奪われて肝心な強みを見逃しているからだろう。
あらためて読み直してみて、やっとそれがわかってきた。

本書の原題は、“How Google Works”。
このタイトル通り、Googleで働く知識エリートたちがどのように働き、
成果を上げているか、そしてその文化を実現させるために、
どうマネジメントが機能しているのか、その秘密に迫っています。

商品開発プロジェクトや人材採用、コミュニケーション、会議運営など、
Google社内の黄金律がまとめられており、
組織文化の醸成やルール作りの参考になります。

googleに関連する本はいくつもありますが、
本書は、これまでの本とは明らかに違い、
私が最も知りたかったgoogleのマネジメント方法が書かれており
大変満足しています。

以下に、私がこの本を読んで参考になった部分を、
引用してご紹介します。

・いまや企業の成功に最も重要な要素はプロダクトの優位性になった

・こんにちの重要な構成要素は、情報、ネットへの接続性、
 そしてコンピューティングだ

・大きな成功をつかみたいなら、単に「成長する」だけでは足りない。
 「スケールする」必要がある

・グーグルの会議室のほとんどにはプロジェクターが二台ある。
 一つは他のオフィスとのビデオ会議や会議の記録を映すためのもの。
 もう一つはデータ用である。
 さまざまな選択肢や見解について議論する会議では、
 まずデータを見るところから始める。
 他の人を説得するのに「私が思うに……」という言い方はしない。
 「ちょっとこれを見てください」と言うのだ

・透明性の具体例といえるのがOKRだ。
 OKRとは個々の社員の目標(Objectives、達成すべき戦略的目標)と
 主要な結果(Key Results、その目標の達成度を示す客観的指標)である。
 すべての社員が四半期ごとに、自らのOKRを更新してイントラネットで
 公開することになっており、他の同僚がどんな仕事をしているかが簡単にわかる

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