キングダム 27 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) の感想

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参照データ

タイトルキングダム 27 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
発売日2013-02-19
製作者原泰久
販売元集英社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

やはり、作者の原さん、只者ではないと思った。

前2巻に続いて、秦最強の防壁函谷関を舞台に、
秦と他の国々の連合軍、いわゆる合従軍との大決戦である。

前巻では決戦初日の壮絶なぶつかり合いが描かれた。
だからてっきりこの巻でもたっぷり戦闘を描くものかと思っていた。
多少趣向を変えながらも、個々のエピソードの積み重ねていくのかと思っていたのだ。

だが違った。

もちろん激闘は続くが、意表を付くように、
最初の焦点は、いわば精神の対決である。

敵は、登場した時から全身に不気味さをまとっていた趙の将軍万極。
その不気味さの背景がここで明らかになる。
同時に浮かび上がるのは、
結局は互いの殺し合いである戦争が担う重い問題である。
そうした思いのぶつかり合いが、力と力の戦闘とは異質なものとして、
しかしその激しさでは劣らないものとして描かれる。

この辛い戦いを引き受けるのが、主人公信であるのも必然だろう。
戦い続ける以上、そして大将軍をめざす以上、
信もまた、この問題と向き合い、かつこれを乗り越える器を備えていなくてはならないからだ。

そしてこの戦いのあと一転、しばらく頭脳戦が展開する。
この辺のメリハリの付け方が実に巧い。
単に肉弾戦のあとの智謀戦への変化、というのではなく、
原さんがやったのは、まず激しい力の戦いを描き、
そしてその熱さを損なうことなく精神的な次元を取り入れて趣向を変え、
それからわりに静かな頭脳戦に進む、というやり方である。
もちろん静かといっても次の嵐への予感でピリピリしている。

さらに間に、わずかとはいえ羌かいの様子を挟んで一息和ませたあとで、
かつ新たに強烈な敵が登場するなどで今後への布石がいろいろ打たれたあとで、
巻末ではド迫力の演出で次の決戦へと突進する。

凄まじくも素晴らしい戦いになることは間違いなかろう。

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