胎児の世界―人類の生命記憶 (中公新書 (691)) の感想

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タイトル胎児の世界―人類の生命記憶 (中公新書 (691))
発売日販売日未定
製作者三木 成夫
販売元中央公論新社
JANコード9784121006912
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購入者の感想

深い洞察と研ぎ澄まされた実験の職人技、そして、地味で緻密な研究。
果たして最先端という名で目先を追う現代の世相でこのような研究が存在できるのだろうか。

最初、挿絵を見ただけでげんなりした門外漢の私にも文書を読むと引き込まれるように挿絵に見入ってしまいました。

今年最良の出会いです。

 著者の本はこれで三冊目だ。感想は二点である。

 一点目。人間が受精してから出産に至るまでの期間に「生物の進化の歴史」を辿って来ているという指摘には再度感銘を受けた。僕らの祖先が海の魚だったということだけではなく、受精から出産に至るまでの胎児の間に僕ら自身が魚である瞬間があったという話だ。つまり僕自身が生物の進化を自ら経験してきているということである。
 確かにこれを書きながらお尻を触ってみても、そこには尾てい骨がある。尻尾が有った時代を自らの体に残しているわけだ。あと数万年したら、こんな骨も無くなっているのかもしれないが。

 二点目。本書は科学や医学の本ではない。哲学の本とも読めるが、厳密な意味でロジックがあるわけでもない。おそらく「詩集」であると考えることが一番正しいのだと思う。
 著者は医学的な知見を素材として「詩」を書き綴っている。「詩人」はどのように物事を感じ、どのように表現するか、全て自由だ。本書にはそんな自由さが満ち溢れている。

 

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