丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1) の感想

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参照データ

タイトル丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1)
発売日販売日未定
製作者丸山 眞男
販売元平凡社
JANコード9784582767001
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

本書には合計14本の論文が発表時期の順に収められている。
発表時期は1944〜65年の約20年間にわたっている。
14本のうち「超国家主義の心情と論理」をはじめとする5本は『現代政治の思想と行動』(未来社)に、
「国民国家の前期的形成」は『日本政治思想史研究』(東京大学出版会)に、
「福沢諭吉の哲学」は『福沢諭吉の哲学』(岩波文庫)
「日本の思想」は『日本の思想』(岩波新書)に、それぞれ収録されている。
したがって、本書を買わないと入手困難な論文は残り6本ということになる。

しかし上記の書を全部揃えるのは値が張る(特に『現代政治の思想と行動』と『日本政治思想史研究』は
高価である)。
本書では杉田敦教授の手により「超国家主義の心情と論理」「軍国主義者の精神形態」「日本の思想」
等丸山氏の全ての論文の中でも特に重要な論文が厳選されているので、
丸山入門者は本書(及び『日本の思想』(岩波新書))だけで丸山政治学の概要をつかむことができる便利さがある。
丸山政治学の入門書としてちょうと良い良書だと思う。

著者の本は、講義録のハードカバー本が多く、内容
は容易に読めるものが多いのに、なかなか取り付き
にくかった。
本書は、文庫版で、タテ列の文字数が少なく、よっ
ぽど読みやすくなった。年寄りには)

さて、有名な「超国家主義の論理と心理」から「二
十世紀最大のパラドックス」まで、14の論考がお
さめられ、杉田敦氏の解説がついている。

日本の政治的な考え方=思惟様式の原形がどこで生
まれ、維新後どのように鍛造され、戦時下の展開を
経て、現在それがどのように変形されたかが論じら
れる。

その原形が、戦後改革されたのか、変形されたが原
形は生きているのか。今朝の新聞を見ると、戦前と
は民主主義の発達が全く違う、とある政治学者は書
いているが、いったいどうなのか・

こうした問題を考察する、政治的な思考の仕方が、
いたるところ書かれているように思われる。

なんといっても、全体に、さまざまの政治的現象が
素材としてとられ、それをさまざまに調理するとい
う形で論理が展開する。方法が検証されるのである。
つまり、ある意味では時事批評のようでもあり、通
俗小説を読むように面白いのである。

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