図解 フィンランド・メソッド入門 の感想
214 人が閲覧しました
参照データ
タイトル | 図解 フィンランド・メソッド入門 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 北川 達夫 |
販売元 | 経済界 |
JANコード | 9784766783476 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 教育学 » 一般 |
購入者の感想
本書はOECDの国際統一テストで二回連続好成績をおさめた教育先進国フィンランドの、国語教育の要点を紹介した本です。
読解部門で二回連続首位をおさめたフィンランドの国語教育は、カルタ(カード)を活用したり、作文や討論の雛形を作るという徹底した「型作り」とその反復練習、そして「なぜ?」を必ず問いかけるプロセス重視の論理教育に特徴があると著者は結論しています。逆に日本の国語教育は、例えば作文の書き方も分からない子供に自由に作文を書かせるので、伸びる子は伸びるけど伸びない子は伸びなくなっていると批判しています。各自が書き上げた作文を班で読みまわして批判に晒して書き直し、更にクラスで読みまわして練り上げるフィンランドのやり方はなかなか凄まじいと思いました。
本書は100ページにも満たない薄っぺらい本ですが、得るものは大きいと思います。フィンランドと言うと縁遠い北国と思いがちですが(そのため本書はフィンランドの写真説明から始まる)、黙りがちな国民性など日本人との親和性があり、班活動などの基本的な教室の風景は変わりません。カリキュラムや「型」のあるなしといったソフトウェアが異なっているだけなので、日本でも十分に採用できると思います。
フィンランドの教育を通じて、世界中の人と対等にコミュニケーションのとれる日本人を展望する本です。
読解部門で二回連続首位をおさめたフィンランドの国語教育は、カルタ(カード)を活用したり、作文や討論の雛形を作るという徹底した「型作り」とその反復練習、そして「なぜ?」を必ず問いかけるプロセス重視の論理教育に特徴があると著者は結論しています。逆に日本の国語教育は、例えば作文の書き方も分からない子供に自由に作文を書かせるので、伸びる子は伸びるけど伸びない子は伸びなくなっていると批判しています。各自が書き上げた作文を班で読みまわして批判に晒して書き直し、更にクラスで読みまわして練り上げるフィンランドのやり方はなかなか凄まじいと思いました。
本書は100ページにも満たない薄っぺらい本ですが、得るものは大きいと思います。フィンランドと言うと縁遠い北国と思いがちですが(そのため本書はフィンランドの写真説明から始まる)、黙りがちな国民性など日本人との親和性があり、班活動などの基本的な教室の風景は変わりません。カリキュラムや「型」のあるなしといったソフトウェアが異なっているだけなので、日本でも十分に採用できると思います。
フィンランドの教育を通じて、世界中の人と対等にコミュニケーションのとれる日本人を展望する本です。