あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション 異人たちとの夏 [Blu-ray] の感想

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まず、Blu-rayにしてくださったメーカーさんに感謝。

さて、どんなにひとが「良い」といってもひとには好みというものがありますが、もしまだこの映画を観ていらっしゃらない方、あるいは小説は読んだからいいという方、あるいは「素晴らしい」映画はないのかなという方にぜひお勧めしたいのがこの作品です。

勿論、ここでいう「素晴らしい」もわたしの主観にすぎませんが、正直いいますとこれほど何度も観て泣いた映画もありません。

何故なんだろう？と考えつつもひかれて、つい観てしまう・・・

次はこういうシーンだな。と頭のどこかにあるのに涙腺がゆるんでしまう・・・

おおげさにいえばこの作品は「映画のおこしうる奇跡」を達成しています。

登場人物、演技、風景、物語、音楽・・・全てが一体となり、何か、もしかしたら観てはいけないものを観てしまったんじゃないかという想い。

すでに御覧になり、わたし同様の感動（感謝）をよりよい映像媒体、Blu-rayでいつでも観られることの幸福ははかりしれない。

山田太一さんの小説を映画化に際し（御自身も素晴らしい脚本家であるのに）故・市川森一さんに脚本を託したことでまたさらなる「奇跡」がうまれたと思います。

お話の中身には「あえて」ふれませんが「ほんとうは怖いお話なのかもしれません。」

　　　　　　　「懐かしいものへのファンタジー」として心にそっとおいておきたい・・・そんな名作です。

　　　　　　・・・そしてこの映画を観た後、きっと自分の中にある「優しさ」を憶えるかもしれません。

　　　　　　　　　そして、ほんとうの「優しさ」についてそれが何かを感じ考えさせてくれるはずです。

　　　　　　　　　こういう映画、あえていえば芸術こそひとを、他の命、自然等を大切にすることの意味を教えてくれるよう思います。

やっとBlu-rayで観れる!!大林宣彦監督の映画はみんな好きですが、いわゆる尾道三部作よりも、私が好きなのはこの『異人たちの夏』と『青春デンデケデケデケ』。竹内力が出演する劇中ドラマ、父と子のキャッチボール、すき焼き屋での別れ．．．書いていたらキリがありませんが、名取裕子さんとの恋愛パートも怪談みたいで賛否両論あるみたいですが、あれはあれで1つの愛の形として素晴らしいものだったと思います。とにかく山田洋次監督や大林宣彦監督の映画を見ていると、日本人に生まれて良かったなぁと思いますね。