ミステリマガジン700 【国内篇】 (ハヤカワ・ミステリ文庫) の感想

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タイトルミステリマガジン700 【国内篇】 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
発売日販売日未定
販売元早川書房
JANコード9784151803024
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

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収録作品
「寒中水泳」結城昌治
「ピーや」眉村卓
「幻の女」田中小実昌
「離れて遠き」福島正実
「ドノヴァン、早く帰ってきて」片岡義男
「温泉宿」都筑道夫
「暗いクラブで会おう」小泉喜美子
「死体にだって見おぼえがあるぞ」田村隆一
「クイーンの色紙」鮎川哲也
「閉じ箱」竹本健治
「聖い夜の中で」仁木悦子
「少年の見た男」原寮
「『私が犯人だ』」山口雅也
「城舘」皆川博子
「鳩」日影丈吉
「船上にて」若竹七海
「川越にやってください」米澤穂信
「怪奇写真作家」三津田信三
「交差」結城充孝
「機龍警察 輪廻」月村了衛
「証人席」(コラム)山田風太郎・渡辺啓助・日影丈吉・福永武彦・松本清張

1956年に『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』として創刊して以来の歴史を日本作家の寄稿短編で回顧したアンソロジー。
狭義のジャンルとしてのミステリの枠組にとどまらない創刊以来の編集姿勢を反映した多彩な作品が並ぶ。
結城昌治の純粋に翻訳ミステリのみの影響下で書かれた、パイオニア的傑作群の萌芽はデビュー作「寒中水泳」(第一回EQMM短編コンテスト入選作)の軽妙で皮肉なタッチに既に見られる。
都筑道夫(怪談の名作「はだか川心中」の初出版)、福島正実の焦燥感あふれる短編や田村隆一のクリスティーへのオマージュ詩、乾いた叙情が後年の作風を予見させる片岡義男、その人柄を偲ばせる自在な語り口の田中小実昌といった創成期の早川書房を支えた執筆者たちの作品に偉大な伝統を感じて誠に感慨深い。
そして持論の「ミステリは大人の贅沢な趣好品」を実践した小泉喜美子短編の洒落ていながらもほろ苦い後味はミステリマガジンの歴史を見事に象徴している。

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