私は、いかにして「日本信徒」となったか (WAC BUNKO) の感想

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タイトル私は、いかにして「日本信徒」となったか (WAC BUNKO)
発売日販売日未定
製作者呉善花
販売元ワック
JANコード9784898316443
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆

購入者の感想

韓国人は「親しき中にも礼儀あり」、ではなく「親しき中には礼儀なし」。これが一番興味深かった。悪意はなくともこのような態度を取られたら、そりゃ日本人はいい印象を持つわけがない。このような「文化習慣の違い」による軋轢はあらかじめ互いに知っておけば、そしてしっかりガイダンスしておけば避けられる「はず」なのだが、いかんせん華夷秩序にとらわれるかの国の人々は我が国の習慣などバカにして「郷に従わない」傾向があるようで、頭の痛いことである。もっとも、このような傾向はわが同胞たちにもちらほら表れているようにも思える。他山の石としたい。

ありのままの韓国人の行動と論理を、日本人の腑に落ちるように説明のできる
稀有な女性・呉善花女史。彼女はまた同胞の韓国人から売国奴として謗りを
受けている存在でもある。なぜ彼女はそんな地位を獲得するに至ったのか?
なぜ反日教育で頭を縛られているはずの韓国人なのに、日本人の心情が理解
できるのか?なぜ儒教的独善に陥らずに公平に日韓の文化を比較できるのか?

その理由は彼女の生い立ちとユニークな個性と数奇な人生にある。本書はそれ
らを綴った彼女の自叙伝的な書である。彼女のファンである私は、そのかなりの
部分を既刊書で承知していたが、本書で初めて知った一面も少なからずあった。

本書で印象的なのは、処女作「スカートの風」の出版社社長が「これから貴女に
続く韓国人が次々と出てくるに違いない」と言うと、彼女が「絶対にありえない」と
言下に否定した下りだ。彼女は知っていたのだ。"普通の韓国人"が自分のよう
な心境に到達することが極めて難しいことを。そこに至るまでには、十重二十重に
そそり立つ"日韓の壁"を乗り越えなければならないことを経験として熟知していた。
個性と運命のふたつの数奇な偶然が、突然変異としての「呉善花」を誕生させたのだ。

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