路に落ちてた月―ビートたけし童話集 (祥伝社黄金文庫) の感想

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参照データ

タイトル路に落ちてた月―ビートたけし童話集 (祥伝社黄金文庫)
発売日販売日未定
製作者ビートたけし
販売元祥伝社
JANコード9784396313494
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » は行の著者

購入者の感想

 どれも一ページにおさまるぐらいの、ときには数行で終わるような、短い話が集められています。有名な童話から題材をとったものあり、クイズのようなものあり。童話、というよりは「ビートたけしがこんな話を書いてたよ」とお酒でも飲みながらの話のネタにできるような、という感じのものあり。ちょっと毒のある話も多い。童話・・・なんでしょうね。童話は「ほんとは怖い」ところもある、といいますから。

 童話の題材も視点を変えると一寸変かも、とどきり、というのもありました。例えば正直というものについて。舌切り雀の正直婆さんは「小さいつづらを選びました」が、ほんとにこれが正直なのか、と書かれた文章があります。確かに、もしかしたら「大きいほうが欲しい」と言うのがほんとは正直なのかもしれません。何に対しての正直なのか、ということでしょうか。「夜の向日葵」はいつもこっちを向いている、どうして?なんていうのもクイズみたいですが、「視点を変えてみると」という面白さです。(答えが気になったら読んでみてください。)

 同じ出版社からこの童話集の前に出された著者の詩集「僕は馬鹿になった。」は、なかなかよく書かれた詩集でした。期待してこちらも読んでみたのですが、こちらの方が「パッと見の著者らしい」せいでしょうか、インパクトは少し低いかも。皮肉っぽさ、軽い刺激感の本になっています。

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