一六世紀文化革命 2 の感想
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参照データ
タイトル | 一六世紀文化革命 2 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山本 義隆 |
販売元 | みすず書房 |
JANコード | 9784622072874 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般 |
購入者の感想
実に大胆な科学史の仮説を設定して、文献を読み込み、科学史空白時十六世紀は印刷革命の成熟とともに俗語としての地域言語による印刷刊本の登場が、学問と科学の普及に貢献し、庶民に学問と科学的知識が様々な面で十七世紀科学革命を準備する基盤になったことを大胆に文献学的に論証した画期的な議論。ただ細部の考察も緻密で、端倪すべからざる見識に満ちている。議論を認識論におけるリアリズムの意義に焦点を絞り、芸術家の認識論から始めたのは卓越した見識である。科学と芸術は一見すると対立概念に見える。しかし対立ではなく相補関係にある。その典型はダ・ビンチであり、デューラーなのである。注、書誌、索引も充実している。但しページ立ては2巻を通す。本書は英訳されるべきである。