われわれはどこへ行くのか―世界の展望と人間の責任 ミュンヘン大学連続講義集 の感想

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タイトルわれわれはどこへ行くのか―世界の展望と人間の責任 ミュンヘン大学連続講義集
発売日販売日未定
製作者カール・フリードリヒ・フォン ヴァイツゼッカー
販売元ミネルヴァ書房
JANコード9784623041510
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学

購入者の感想

 本書は、ミュンヘン大学における、カール・フォン・ヴァイツゼッカ-による連続講義の記録である。自然科学者として出発した彼ではあったが、物理学と哲学・神学とを統合するという自身の課題にふさわしく、この一連の講義においては、マクロな視点に立った政治論・経済論・宗教論・学問論・環境論が展開されている。読者は本書によって彼の課題領域の広さを推し量ることができるであろう。
 ナチスのユダヤ人迫害によって、優秀な頭脳を海外に流出させてしまったドイツは、これまでの哲学思想界における主要な位置をフランスとアメリカに明け渡してしまい、現代のドイツ哲学は振るわないと酷評されることがある。ハイデガー以降は、ガダマーやハーバーマスなどの中堅しかいない、と。しかし、哲学者のハンス・ヨナスや、今回のヴァイツゼッカ-など、高く評価されるべき思想家が日本においてよく知られていない事実は、上述の通説を疑わしめるに十分な意味をもっていると思われる。我々は本書によって、ドイツの思想界がなお健在であることを改めて痛感させられるはずである。
 本書の翻訳および出版という偉業は思想家ヴァイツゼッカ-研究の最初のきっかけとなるにちがいない。

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