少女プラシーボ の感想

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参照データ

タイトル少女プラシーボ
発売日2003-09-05
アーティストメレンゲ
販売元CRUX
JANコード4580123500114
Disc 1 :輝く蛍の輪
燃えないゴミ

春雨の午後
カッシーニ
ユキノミチ
カテゴリ » ミュージック » ジャンル別 » J-POP

購入者の感想

バンド「メレンゲ」としての初のミニアルバム。「偽薬」といった意味の「プラシーボ」をタイトルに用いるなど、歌詞の面では、「嘘」だったり「サヨナラ」だったりといったクボワールドが前作にも増して展開されているが、サウンド面ではギターバンドとしての色彩がより強まる一方で、前作以上にメロディはポップに仕上がっており、全体を通して聴きやすい作品である。
「ギンガ」のような轟音系ギターで始まる「輝く蛍の輪」は、音的には盟友とされるGOING UNDERGROUNDやフジファブリックとの距離の近さを感じさせる和テイストの楽曲だが、そこで歌われる歌詞は、他人からは絶対に気づかれないように、ただただ傍観者としてドライに周りの出来事を眺める1人遊びといった赴きだ。ここでもまた「嘘」という言葉が登場する。その「嘘」は決して人を騙すためのものではなく、誰もが傷つかないための「嘘」なのだが、楽曲がリスナーにとって真実の感情として共有される一方で、作者にとってのそれは塗り固めた「嘘」に他ならないというねじれた側面に対するクボなりの誠実さの現れのように感じる。
一見ポップな「燃えないゴミ」もまた歌詞が面白い。「ハリボテの見せかけだから横からは見ないで欲しい」と言いながら「君には覗かれてみたい」と歌う、見せる勇気はないけど本当は理解されたいという二律が背反するジレンマを隠している癖に、そんな自分や相手をどこか冷静な目でも眺めているという非常にややこしいヤツである。
とにかく曲を聴いてくれといったMCを苦手とする彼のメンタリティはもしかしたらこんなところに隠れているのかも知れない。

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