バック・ステージ (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトルバック・ステージ (角川文庫)
発売日2019-09-21
製作者芦沢 央
販売元KADOKAWA
JANコード9784041084298
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります

単刀直入に言えば,「読みたかったのはこれではなかった」というところでしょうか.
連作形式の七つの編はどれも悪くはなく,人や時間を共有しながら進んでいくのですが,
帯や内容紹介にある『驚愕』や『痛快』とは正反対で,そこにまず強い違和感を覚えます.

また,最初の話から期待される決着にはなるのですが,その様子が途中ではほぼ消え,
かと思えば,無理に接点を作ろうとし,展開に強引さや,ちぐはぐな部分が覗くことも.
このほか,人や状況が見えづらく,時系列が前後することが多いのも読みづらく感じます.

作中に登場する演劇を軸に,その裏や周りの人たちを…で,このタイトルと察しますが,
半分ほどは外に向きすぎており,個々はともかく,全体としては大きな肩透かしの印象で,
最初と最後を務める二人と話の流れを,もっと押し出した方が良かったのではと思いました.

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