余白の芸術 の感想

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韓国人と言うよりは世界的な前衛芸術家の、忌憚のない芸術論と、作品が生まれるまでのこぼれ話。平易な文章で綴られており、例えばセザンヌが余白をどう利用して、「印象」をキャンバスに現しているか、簡単そうでいて俗人には見逃されやすい視点など大変勉強になった。石を現地で探し、医師の展示によって芸術作品を作るときの、ウラ話、現地に滞在すること1週間にして初めて自分の感性にフィットしたものに出会う。それが実は最初の日に画商さんが案内してくれたところにあったこと、風土に馴染んでいく自分と、作品対象の「発見」のくだりなど、認知学的に見ても大変面白かった。