猫なんかよんでもこない。その後 (コンペイトウ書房) の感想
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参照データ
タイトル | 猫なんかよんでもこない。その後 (コンペイトウ書房) |
発売日 | 2015-10-30 |
製作者 | 杉作 |
販売元 | 実業之日本社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL |
購入者の感想
かつて週刊モーニングに短編「イモウトよ」が掲載された時に、漫画らしいデフォルメが効いた絵柄でありながら、猫の行動や仕草がとても迫真的に描かれているのに感心していたら、たちまち「クロ號」として連載された。もう20年近く前だ。「クロ號」には兄猫のクロが死ぬまでが描かれていたが、本作「猫なんかよんでもこない」ではそれから10数年を経て妹のチン子が亡くなるまでが描かれた。拾った野良猫が大往生するまでの生活を共にすること自体が、実はそれな入りに大変なことなおだと思うけれども、本作においては主人公とだんだん増えて行くその家族が猫の一生という幅の時間をすごすこと、その中でのやり取りがよく描かれたように思う。また、本作を読んで「クロ號」はじめ作者の多くの作品では作者の兄が主人公であることがわかったが、そのあたりから作者の兄に対する気持ちが暗喩的にはみ出してきて趣深かった。
そして本書は全体として本作「猫なんか・・・」に対するメタ作品となるのだが、猫を拾ってきた当人である兄の手による漫画も掲載されていてその辺も直喩ではない感じで風韻を感じさせる。
そして本書は全体として本作「猫なんか・・・」に対するメタ作品となるのだが、猫を拾ってきた当人である兄の手による漫画も掲載されていてその辺も直喩ではない感じで風韻を感じさせる。