異次元緩和の真実 の感想

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タイトル異次元緩和の真実
発売日販売日未定
製作者木内 登英
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532357566
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 金融・ファイナンス

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購入者の感想

金融政策決定会合において執行部に反対意見を表していた木内氏には注目していました。

本書は2013年4月に始まった「異次元金融緩和政策」の変遷について実証分析を行い、効果を上回る将来の副作用を警鐘する内容です。実証分析とは大体判りきった事を難しく説明するという要素もあるので、「おわりに」を読めば著者の言いたい事は理解できるでしょう。

物事を深く洞察するには、構造的、外形的、歴史的に俯瞰すると判り易いでしょう。
日本は2000年以降、出生率と死亡率の差の自然増加率はピークを迎えて、いわゆる「人口転換」が起こっています。そして資本投入量、労働投入量、TFP(全要素生産性)の供給サイドの3要素からなる潜在成長率が低下しました。またグローバリゼーションの進行とともに輸出企業は海外に生産拠点を移すとともに、国内では自然利子率(均衡実質利子率)は徐々に低下して、適応的予測の下で物価上昇率はゼロ近傍に低迷しましたが、決してデフレスパイラルという状況ではありませんでした。

本格的な構造改革を必要とされた日本で、2012年末の選挙で勝利して発足した第2次安倍内閣は構造改革を目的とするよりむしろ戦前回帰を目的とする勢力によって支えられ、そして安倍さんの学力不足につけ込んだ承認欲求の強いエリート達が御進講してアベノミクスそして異次元金融緩和政策が始まりました。

当初からこの金融政策に強い違和感を抱いた私は素人ながら日銀の政策動向に注目していましたが、構造改革を側面から支えるための時間稼ぎ的な意味合いも合ったと思います。
しかし当初の2年で物価上昇2%の目標は達成困難である一方、選挙によって政治資源が強化される事で政府与党は財政規律が緩み、巷では消費税増税は財務省の陰謀だとか、ヘリコプターマネーや物価水準の財政政策を推奨する声も出てきました。

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