今を生きる親鸞 の感想

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タイトル今を生きる親鸞
発売日販売日未定
製作者安冨 歩
販売元樹心社
JANコード9784434162435
カテゴリ人文・思想 » 宗教 » 仏教 » 仏教入門

購入者の感想

本書の内容は多岐にわたるのですが、私は、「知」「考える」「わかる」とはどういうことかへの考察として読みました。デカルトの「わかる」、親鸞の「わかる」。「わかる」ということの欺瞞、嘘。その欺瞞と、原発・原子力村の関係。

安冨さんの著書では「東大話法」が注目を集めていますが、原発事故を受けて、「どうしてこうなっちゃったの?」を考えたい人には、本書もまた大変示唆に富んでいると思います。また、人間はどうしてこんなことをしてしまうのだろうという深い問いかけにも、考えるヒントをくれます。この本を多くの方に読んでもらいたいと思いました。

まとめるのは難しいので私が面白いと思ったことを挙げてみます。

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・自然が考えている
「身体は紛れもなく自然の一部ですから、考えるということは、自然が身体を通じて自分に教えてくれているということにほかならない。」(引用)という指摘は、当たり前のようで、忘れがちな面白い事実です。「(知識が、)自然の力から与えられたものであるにもかかわらず、」(引用)自分の力で客観的に思考して得られたものであると思い込むことによって「知」に欺瞞やゆがみが生じる、ということが語られています。

・自力作善
自力作善という考え方について語られています。私は以下のように受け止めました。

善いことをしようとして、自分のため、他人のため、世の中のために一生懸命がんばっても、私が考える「善」が本当に「善」であるとは限らない。私が「善」だと思い込んでいるだけかもしれないし、みんなが「善」と思い込んでいるだけかもしれない。

何が「善」なのか、何をするのが正しいのか、わからないのは仕方ない。人間にはわからないということを認めないといけない。

それは諦めて何もしないということではなくて、わからないことを認めた上でそれでも考える、ということ。
わかったと思っても、すべてわかった気にならないこと。決めつけないこと。考え続けること。

・「愚」という概念
「愚」というのはバカということではないようです。

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