【Amazon.co.jp限定】リーガルハイ・スペシャル2 Blu-ray(コースターセット付) の感想

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現時点でシリーズのラスト作品が、このスペシャル２の医療過誤裁判で、原告被害者が未亡人の吉瀬美智子、それを支える代理人弁護士を大森南朋と言う実力派の二人三脚としたのが今回の特色だ。
中でもポイントは大森のやさぐれた九条弁護士。彼が泡沫のたかり屋弁護人から、生き方を変えたい吉瀬演じる中原の苦境を見かねて真剣に勝ちに行くナイトに変身する。その雑草の様な泥臭い闘い振りが本当に格好イイ。これは同じく医療過誤裁判の被害者代理人の弁護士役でアカデミー主演男優賞を受賞したポール･ニューマンの｢評決｣のオマージュだが、優るとも劣らない好演だ。
この確りしたメインフレームに、古屋一行演ずる被告サイド赤目院長の医療人としての孤高なるプライドと娘婿役の東出昌大の苦悩が物語に厚みを与えている。相手の重さが主役の二人を食う勢いなので、いつもと少し勝手が違う。
このシリーズは制作スタッフが本当に手を抜かないのでスペシャルも安心。但し今回はテイストが少しシリアスで、軽快なリーガルハイらしさが好きな人には物足りないかも知れないが、世の中の本質を題材とした重厚な作品だ。今回はいつもとは風変わりな劇場型法廷バトルを楽しんでみて下さい。
其れにしてもこれで完結とは勿体無い。古美門と黛の対決も残っており、堺雅人が許せばだが、第三シリーズの製作をファンとして心待ちにしている。