イタリア的恋愛のススメ シモネッタのデカメロン (文春文庫) の感想
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参照データ
タイトル | イタリア的恋愛のススメ シモネッタのデカメロン (文春文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 田丸 公美子 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167717643 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆 |
購入者の感想
イタリア語通訳(同時通訳)30年の経歴をもつ著者(自称シモネッタ)による、シモネタ体験記。
「アモーレ」の国イタリアの下世話な、エロイ話が満載である。しかし、不愉快な思いはしない。下品でもない。これらの話を読むと、イタリア人気質、イタリア文化の一端が透けてみえてくる。
表題の「デカメロン」というのはもともとはボッカチオの作品で、これは14世紀のフィレンツェでベストが大流行したときに、郊外の舘に逃れた男女10人が暇つぶしに毎日一人一話、都合十話の話をして10日間を過ごした物語で、それにあやかっている。
本書の読み方はいろいろありうるが、一番最後の章「シモネッタのイタリア初夜」では著者がイタリア語を学ぶきっかけ、その後イタリア語の翻訳、通訳を始めたころのエピソードが自己紹介のように書かれているので、ここからスタートするのもひとつの方法である。
その他の各章には、「くどき上手なイタリア男たち」「カサノヴァの末裔たち」「ああ夫婦」「世界最古の職業、東西のプロたち」「ああ日本人」「ホテルにて」「かくもユニークな人たち」「イタリア人のビジネス」のタイトルがついている。デカメロンのように小噺をたくさん聞いて(読んで)愉しめばいいのである。
「解説にかえて」では、ロシア語同時通訳者で作家だった米原万里さんとの対談。その後の「文庫版あとがき」には癌と闘った万里さんへのお別れの言葉で、涙をさそう。
「アモーレ」の国イタリアの下世話な、エロイ話が満載である。しかし、不愉快な思いはしない。下品でもない。これらの話を読むと、イタリア人気質、イタリア文化の一端が透けてみえてくる。
表題の「デカメロン」というのはもともとはボッカチオの作品で、これは14世紀のフィレンツェでベストが大流行したときに、郊外の舘に逃れた男女10人が暇つぶしに毎日一人一話、都合十話の話をして10日間を過ごした物語で、それにあやかっている。
本書の読み方はいろいろありうるが、一番最後の章「シモネッタのイタリア初夜」では著者がイタリア語を学ぶきっかけ、その後イタリア語の翻訳、通訳を始めたころのエピソードが自己紹介のように書かれているので、ここからスタートするのもひとつの方法である。
その他の各章には、「くどき上手なイタリア男たち」「カサノヴァの末裔たち」「ああ夫婦」「世界最古の職業、東西のプロたち」「ああ日本人」「ホテルにて」「かくもユニークな人たち」「イタリア人のビジネス」のタイトルがついている。デカメロンのように小噺をたくさん聞いて(読んで)愉しめばいいのである。
「解説にかえて」では、ロシア語同時通訳者で作家だった米原万里さんとの対談。その後の「文庫版あとがき」には癌と闘った万里さんへのお別れの言葉で、涙をさそう。