お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) の感想
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参照データ
タイトル | お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) |
発売日 | 2017-11-30 |
製作者 | 佐藤 航陽 |
販売元 | 幻冬舎 |
JANコード | 9784344032156 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 |
※サンプル画像
購入者の感想
世の中の価値観がどう変化しているかを
いろいろな要素から考察したもの。
「お金2.0」というタイトルではあるが、
仮想通貨やキャッシュレスといった経済界の話題にとどまらず、
どちらかというと社会変化全般に関する話題を扱った内容。
金銭では測れない価値観や人々の満足感について
すでに起こっている新しい動きを断片的に紹介していくが、
全体的に広く浅くといった印象で
今後の社会変化をふんわりと予測するばかり。
経済的な知識を身につけたい人にとっては肩透かしな内容で、
「お金2.0」という大きな看板に見合うほどの
特別な知見が得られる部分はなかった。
中身が薄く、冗長気味ではあるが、
将来に向けた世の中の変化について興味がある人向け。
いろいろな要素から考察したもの。
「お金2.0」というタイトルではあるが、
仮想通貨やキャッシュレスといった経済界の話題にとどまらず、
どちらかというと社会変化全般に関する話題を扱った内容。
金銭では測れない価値観や人々の満足感について
すでに起こっている新しい動きを断片的に紹介していくが、
全体的に広く浅くといった印象で
今後の社会変化をふんわりと予測するばかり。
経済的な知識を身につけたい人にとっては肩透かしな内容で、
「お金2.0」という大きな看板に見合うほどの
特別な知見が得られる部分はなかった。
中身が薄く、冗長気味ではあるが、
将来に向けた世の中の変化について興味がある人向け。
本書はお金や経済の本質を理解した上で使いこなし、目の前のお金の問題を解決する方法を伝える。
前半は、法定通貨と仮想通貨の違い、仮想通貨や評価経済を成り立たせる経済システムの仕組み、それらに影響するテクノロジーなどを解説する。
後半は、そうした社会の動きから生まれつつある、資本主義に代わる価値主義と、その中で人がどういう生き方を選ぶべきかという筆者の考えを述べている。
例えば、以下のような内容。
■経済システムの特徴: 「経済システム」は、大前提として自己発展的に拡大していくような仕組みである必要がある。誰か特定の人が必死に動き回っていないと崩壊するような仕組みでは長くは続かない。この持続的かつ自動的に発展していくような「経済システム」には5つの要素がある。
① インセンティブ、 ② リアルタイム、 ③ 不確実性、 ④ ヒエラルキー、 ⑤ コミュニケーション
■これから10年の大きな流れ: 世の中に膨大なデータが溢れたことで進んでいく「分散化」とネットワーク型社会に移行することで起きる「自動化」の2つ。そして、この2つが混ざった時に起こる「自律分散」というコンセプト。すなわち、インターネットやビットコインのように中央集権的な管理者がいなくても上手く回る仕組み。シェアリングエコノミー、ブロックチェーン、深層学習、IoTなどの技術トレンドもこの仕組みの実現に必要な要素。
■価値主義: お金が調達しやすい環境になったこと(ベージックインカムの導入などもそうした潮流の1つ)で、信頼や時間や個性のようなお金では買えないものの価値が相対的に高まっている。「価値」を最大化しておくことが重要で、お金は価値を資本主義経済の中で使える形に変換した選択肢の1つに過ぎなくなっている。これらを踏まえ、価値主義とは次の2つの変化が混ざった現象といえる。
①お金や経済の民主化: これまで300年近く国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも簡単に低コストで実現できるようになりつつあること。
前半は、法定通貨と仮想通貨の違い、仮想通貨や評価経済を成り立たせる経済システムの仕組み、それらに影響するテクノロジーなどを解説する。
後半は、そうした社会の動きから生まれつつある、資本主義に代わる価値主義と、その中で人がどういう生き方を選ぶべきかという筆者の考えを述べている。
例えば、以下のような内容。
■経済システムの特徴: 「経済システム」は、大前提として自己発展的に拡大していくような仕組みである必要がある。誰か特定の人が必死に動き回っていないと崩壊するような仕組みでは長くは続かない。この持続的かつ自動的に発展していくような「経済システム」には5つの要素がある。
① インセンティブ、 ② リアルタイム、 ③ 不確実性、 ④ ヒエラルキー、 ⑤ コミュニケーション
■これから10年の大きな流れ: 世の中に膨大なデータが溢れたことで進んでいく「分散化」とネットワーク型社会に移行することで起きる「自動化」の2つ。そして、この2つが混ざった時に起こる「自律分散」というコンセプト。すなわち、インターネットやビットコインのように中央集権的な管理者がいなくても上手く回る仕組み。シェアリングエコノミー、ブロックチェーン、深層学習、IoTなどの技術トレンドもこの仕組みの実現に必要な要素。
■価値主義: お金が調達しやすい環境になったこと(ベージックインカムの導入などもそうした潮流の1つ)で、信頼や時間や個性のようなお金では買えないものの価値が相対的に高まっている。「価値」を最大化しておくことが重要で、お金は価値を資本主義経済の中で使える形に変換した選択肢の1つに過ぎなくなっている。これらを踏まえ、価値主義とは次の2つの変化が混ざった現象といえる。
①お金や経済の民主化: これまで300年近く国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも簡単に低コストで実現できるようになりつつあること。
内容が表層的であったり、古かったり、あるいは、事実誤認ではと思えるところが多く、少し気になりました。
まだ収益を上げていない新興企業でもユーザ数(いずれそのユーザをマネタイズできるので)が企業価値に繋がるなんてことは、20年ほど前のネットバブルのときにもよく議論されたことですね。ここで書いてある内容そのものを否定はしませんが、内容に新しさは感じません。
また、社員の満足度を投資判断にする海外ファンドの話も出てきましたが、最近の話でもありません。日本においても、社員の満足度を指標として投資する手法は過去において有効となっている結果等もありますが、(既に陳腐化してしまい?)今後有効かどうかはなんともわかりません。本書に出てくる海外ファンドの人にとって既に陳腐化したアイデアなんだろうと思います。
既存の金融の(若者ではない)専門家からの批判について、既存のシステムで経験を積んだ人は新しい枠組みを理解できない、と著者は主張しています。しかしながら、この本を読んでいると、著者が専門家の指摘内容を理解できていないケースも多いのではないかと思えてきます。あるいは、著者がわかっていないのではなく、立場上、バイアスをもった発信をしている部分もあるのかもしれません。
宣伝を多く目にしましたので読んでみましたが、あまり読む必要のない本、と判断しました。
まだ収益を上げていない新興企業でもユーザ数(いずれそのユーザをマネタイズできるので)が企業価値に繋がるなんてことは、20年ほど前のネットバブルのときにもよく議論されたことですね。ここで書いてある内容そのものを否定はしませんが、内容に新しさは感じません。
また、社員の満足度を投資判断にする海外ファンドの話も出てきましたが、最近の話でもありません。日本においても、社員の満足度を指標として投資する手法は過去において有効となっている結果等もありますが、(既に陳腐化してしまい?)今後有効かどうかはなんともわかりません。本書に出てくる海外ファンドの人にとって既に陳腐化したアイデアなんだろうと思います。
既存の金融の(若者ではない)専門家からの批判について、既存のシステムで経験を積んだ人は新しい枠組みを理解できない、と著者は主張しています。しかしながら、この本を読んでいると、著者が専門家の指摘内容を理解できていないケースも多いのではないかと思えてきます。あるいは、著者がわかっていないのではなく、立場上、バイアスをもった発信をしている部分もあるのかもしれません。
宣伝を多く目にしましたので読んでみましたが、あまり読む必要のない本、と判断しました。
現在の資本主義が中心となって経済が回っている。
しかし、近い将来に資本主義の影響が弱まってくるかもしれない。
そこに台頭してくるのが価値主義のいうもの。
既に価値主義の基盤は出来上がりつつあり、いつその変化が起きてもおかしくはない状況という。
資本主義が儲けることを追求することで経済を発展させる、一方で、価値主義は好きなことに熱中し、そこに集まるユーザーによって回る経済圏。
ユーザーによる経済で重要な要素は個人の趣味・趣向の情報であり、GoogleやFacebookなどの大企業はそのデータを解析する基盤が整っている状態であることが理由。
価値主義が台頭してきた背景には、インターネットがあり、誰でも情報を発信・収集することが可能になったことが挙げられる。
従来だと情報源は特定の企業に集まりやすかったので、企業に属するメリットも多かった。また、事業を興すには資本力のある企業を利用することが近道だったが、クラウドファンディングにより、個人でも資金の収集が可能になった。
クラウドソーシングが広まったことで、個人間の仕事の取引が加速していくことで、企業に属するメリットが薄くなってくる人、業界も増えることが価値主義にとっては追い風になる。
時代の変化を捉えるのにこうした本は参考になると感じた。
また、変化を点で捉えるのではなく面(クラウド→データ量増加→機械学習で分析→AI発達→IoTが身近になる)で捉えるという意識が大事だと感じた。
しかし、近い将来に資本主義の影響が弱まってくるかもしれない。
そこに台頭してくるのが価値主義のいうもの。
既に価値主義の基盤は出来上がりつつあり、いつその変化が起きてもおかしくはない状況という。
資本主義が儲けることを追求することで経済を発展させる、一方で、価値主義は好きなことに熱中し、そこに集まるユーザーによって回る経済圏。
ユーザーによる経済で重要な要素は個人の趣味・趣向の情報であり、GoogleやFacebookなどの大企業はそのデータを解析する基盤が整っている状態であることが理由。
価値主義が台頭してきた背景には、インターネットがあり、誰でも情報を発信・収集することが可能になったことが挙げられる。
従来だと情報源は特定の企業に集まりやすかったので、企業に属するメリットも多かった。また、事業を興すには資本力のある企業を利用することが近道だったが、クラウドファンディングにより、個人でも資金の収集が可能になった。
クラウドソーシングが広まったことで、個人間の仕事の取引が加速していくことで、企業に属するメリットが薄くなってくる人、業界も増えることが価値主義にとっては追い風になる。
時代の変化を捉えるのにこうした本は参考になると感じた。
また、変化を点で捉えるのではなく面(クラウド→データ量増加→機械学習で分析→AI発達→IoTが身近になる)で捉えるという意識が大事だと感じた。