パラノイアだけが生き残る の感想

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タイトルパラノイアだけが生き残る
発売日2017-09-14
製作者アンドリュー・S・グローブ
販売元日経BP社
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購入者の感想

『インテル戦略転換』の復刊ということだが、なぜか『インテル戦略転換』の書籍のほうが高いので、こっちを購入。
予想以上に面白くて、一気に読むことが出来た。

まず思ったのが、翻訳が良い!
洋書を翻訳した書籍って、ある程度の読みにくさがあるものだと思っていた。
しかし、この書籍はまるで著者が日本語で書いたかのように、自然と頭に文章が入ってくる。
こういう丁寧な翻訳をしてくれる人は貴重だと感じさせられた一冊だった。

内容についても、大満足。
インテルのような大企業が、どのように変化の激しい時代を生き残ってきたのか?
戦略転換点にたいして、どのような備えが必要なのか?

また、この書籍は経営者など以外の、サラリーマンの方でも読んだ方が良い本だと感じた。
書籍内でも説明があったが、戦略転換点は企業だけにあるものではなく、個人のキャリア上でも起こり得るものだから。

久々にビジネス書を読んでいて、純粋に面白いと感じた一冊。

変化に対応できる者だけが生き残る、という単純な話ではない。そもそもインテルはビジョナリーカンパニーでも事例として取り上げられるくらい、並外れた一貫性と行動計画を何十年にも渡って維持していることで有名な企業である。
既存の競争環境(本書の5つの競争圧力)を根底から覆すような10Xの変化とは、そう頻繁に到来するものではない。変革だ!変革だ!と数年単位で流行りに乗っかり、コロコロ事業方針を変えるようでは、とても独占的な競争優位は構築できない。本書でいう戦略転換点とは、決して絶えず変化し続けろ、という話ではない。

要するに戦略転換点とは、本当に大胆にリソース配分を変革しなければならない破壊的な環境変化のシグナルと、無視して一貫性を維持しなければならないノイズとを、いかに見極めるかの話であり、そのためにパラノイアになれ、環境変化の種から目を離すな、という教えである。
事業をやってる人なら誰しも、一貫性の維持と変革とのバランスに悩まされるはず。面白かった。

インテルの共同創業者である著者が,インテルおよび経営者として自身が経験してきた「戦略転換点」について語るもの。
ビジネス系の書籍を読んでいる人なら,さらっと読めますし,そうでない方も全く難読ではないと思います。

経営学でお馴染みのファイブフォース分析にプラス1した6つの外力を基本に,そのうちの一つが「10×」の力で影響を及ぼすような状況が生じたときに,「戦略転換点」が生じるという解説。
また,その「戦略転換点」を,どのような人から,どのような情報から,どのように認識できるかが経営者としての質であると訴えています。

具体的には「ノイズ」と「シグナル」の見極め,「注意深さ」と「忍耐」が,「戦略転換点」を成功につなげるキーポイントであるのかなと思いました。

経営者ではありませんが,改めて,経営者がいかにパラノイアでいなければならないのか,その立場の厳しさを知ることができました。

実に興味深い。タイトル「パラノイアだけが生き残る(Only The Paranoid Survive)」は、ちょっと含意が伝わりにくいのではないかと思う。
インテルの創業者である著者が、そのビジネス人生において何度も直面したビジネス環境の変化の中で、いかに経営戦略の転換に苦闘して来たかを描いたものだ。「私が、全身全霊を尽くしながら、戦略転換とは何なのかをどのようにして学んだか、そこから死ぬほど苦しみながら少しずつでも抜け出す道を見つけるのに何が必要だったか」(p107)が語られている。

基調にあるのは「イノベーションのジレンマ」だろう。ある時代のビジネス環境への適応に成功し、競争上の優位性を築いた企業や事業部門は、既存の優位があるからこそ、大きなイノベーションなどの結果生じる劇的な環境変化への適応に苦しみ、失敗して衰亡するケースも多い。

日本の事例で言えば、90年代以降の総合電機メーカーの例であり、また自動車メーカーや銀行が今直面し始めている状況が、まさにそう言うものだろう。もちろん日本にも成功した事例だってある。たとえばデジカメ時代の到来で、米国のコダックは生き残りに失敗したが、富士フィルムは戦略転換に成功している。

本書は1996年の復刻版のようだが、人工知能、ロボット化、IoTなどの新たなイノベーションの波が多くの産業分野で「適応か、さもなくば衰亡か」という挑戦を企業と人々に突き付けている。出版社はそれを感じて復刻したのだろう。読みは当りで、かなり売れているようだ。

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