精神看護 2014年 7月号 特集 フィンランドで効果を上げる驚きの救急対応 「オープンダイアローグ」 の感想

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タイトル精神看護 2014年 7月号 特集 フィンランドで効果を上げる驚きの救急対応 「オープンダイアローグ」
発売日2014-06-30
販売元医学書院
JANコード4910055590745
カテゴリ » ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 看護学

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その画期的な(いや、常識破りと言ってもいい)手法と、目覚ましい成果に驚いた。
浅学の身の知識範囲ではあるが、知る限り統合失調症においては精神分析技法は禁忌と言ってもいい扱いだ。これはカウンセラーとの対話の中で内省を深める内に妄想も深まってしまうからなのだそうだが、その常識から考えると対話での治療は無謀としか思えない。

ところがである。

フィンランドのこの試みは非常によい成績を上げているという。
思うに、ポイントはダイアローグ(対話)がオープンであることにあるのだろう。
特集記事の中でモノローグ(独白)のクリエイティブさと病状生成性が表裏一体であることについて触れられているが、精神分析的な内省はモノローグと同じような働きをもたらしてしまうのかもしれない。
対するに、オープンダイアローグは家族全員とスタッフと本人の全員がヒエラルキーを持たないフラットな関係で話し合う。特にスタッフが必ず複数で訪問し、スタッフ同士も普通に対話することが重視されている。
スタッフ同士が本人の目の前で当の本人について対話を始め、あまつさえ、一人の感想や意見にもう一人がツッコミや反論を行う。そんな状況を前にしたら患者本人も「いや、それはそうじゃなくて…」と語り始めざるを得なくなる。
そうして本人を交えて対話し続けることで語りはオープンな状態に保たれ、社会性を帯びる事になる。
対話の目的は、患者の安全を保証しつつダブルバインドに代表されるような矛盾を解消することだという。
そこでは家族病理の中で発せられる矛盾するメタメッセージが生み出すダブルバインドを解消することが重視されている。
ただ、この技法は発症初期の段階に行う救急的なものらしい。本人や周囲の人間の連絡を受けてから24時間以内に駆けつけて、毎日対話の時間を1時間程度持つのだそうだ。
それで1週間から10日程度で、なんと、治ってしまうのだという。

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