レナードの朝 (字幕版) の感想

195 人が閲覧しました
アマゾンで購入する

参照データ

タイトルレナードの朝 (字幕版)
発売日2013-11-26
監督Penny Marshall
出演ロバート・デ・ニーロ
JANコード登録されていません
カテゴリAmazonビデオ » カテゴリー別 » 外国映画 » ドラマ

購入者の感想

内気で人付き合いが苦手な医師セイヤーにロビン・ウィリアムス、不治の病に冒された患者レナードにロバート・デ・ニーロ。水と火のように対照的な二人の演技が稀有の名作を作り上げた。1920年代に流行した嗜眠性脳炎に罹り30年間半昏睡状態のレナードは、意識はあるが話すことも身動きもできない。そのセイヤーがレナードに試験的な新薬を投与し、機能回復を試みる。内気で人間関係が苦手な新任医師のセイヤーにとって唯一の拠り所は看護婦のエレノア(ジュリー・カブナー)だ。そしてレナードは奇跡的な Awakenings ーー目覚めーーの朝を迎える。ある日、レナードは父親の看病に来ていたポーラ(ペネロープ・アン・ミラー)に恋をする。彼女への思いが徐々にレナードの自我の目覚めを呼び起こし、ついに一人で外出をしたいと医師団に申し出るが、病状の悪化を恐れた医師たちはそれを拒否する。レナードは反抗心を抱き、それをきっかけにレナードの病状は悪化の一途を辿っていく。セイヤーは罪悪感に苛まれるが、エレノアに励まされて患者達とのふれあいを思い出し、人々との関わり合いの大切さに気付く。

患者を演じたデ・ニーロの演技の凄まじさは狂気に近いものがある。難病の恐ろしさがデ・ニーロの迫真の演技で生々しく伝わってきて、その凄さは身震いがするほどだ。彼以外に誰がこのような演技ができるだろう。なかでも、病状が悪化し再び麻痺状態に戻りつつあるレナードが惨めな姿を見せまいとポーラに別れを告げるシーン。それでもポーラはレナードの手を強く離さず、ダンスを一緒に踊る。涙を抑えられない場面だ。デ・ニーロの火のような熱演に対し、ロビン・ウィリアムスの医師は誠実と慈愛に充ちている。その優しい温もりは、映画を見終えた後もずっと長く心に残る。素晴らしいとしか言いようがない。

この映画の原題ーーAwakeningsーー「目覚め」は30年もの間半昏睡状態だった患者に訪れた「目覚め」であるのと同時に、人付き合いの苦手な医師が患者たちとの関わり合いを通して人間の尊厳と愛に気付く「目覚め」でもあるのだ。

一言で言うなら、この映画は「とっても優しい映画」。
SF映画やファンタジー映画やアクション映画のような派手な展開は皆無ですし、
全体の色彩も、病院が舞台なので地味で、見栄えはしません。でも、それがいいんです。
カメラワークも、演出も、音楽も、キャラクターも、
何もかもが自然で、観客に主張していなくて、わざとらしくない。
気づいたときにはもう、この映画に惹き込まれていました。

全ての要素が素晴らしいのですが、主役二人の名演が、特にこの映画をここまでの傑作たらしめたと感じました。
ロビン・ウィリアムズの、良い人感と人情味が溢れすぎている好感の持てる演技に、
ロバート・デ・ニーロの、あまりにもリアルすぎる、演技であることを全く意識させないような演技。
虚ろな廃人状態から、目覚めて生き生きとしている時、副作用で精神が不安定になった状態。
全てを細かく演じ分けています。並の俳優にはとても出来ることではないでしょう。

この映画の中で最も私の心を打ったのは、別れを告げるレナードの手を女性がとり、一緒に踊るシーン。
今のこの世の中には、人間らしくない人が沢山います。少なくとも私はこの目で沢山見てきました。
表面だけ優しくて素晴らしい人のような顔をしてるけど、温かい心を持たない、賢いだけの偽善者。
他の誰かを傷つけることで、満足感を得ている意地悪な人。
この映画を観て、世の中にいるのはそんな人ばかりじゃないし、
そんな人のことは気にしなければいいんだって、救われました。
そして、レナードが劇中で言っていたように、もっと人生を楽しまなければいけないと思いました。
なんだか、ずっと忘れていた子供の頃の感覚を取り戻したような気分です。

人間にとって最も大切なものが「愛」だということを再認識させてくれる、素晴らしい映画でした。
生きることに価値を見出せなくなっている人に、是非観て欲しい。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

レナードの朝 (字幕版) を買う

アマゾンで購入する
ロバート・デ・ニーロが出演のPenny Marshallのレナードの朝 (字幕版)(JAN:登録されていません)の感想と評価
2018 - copyright© アマゾン通販の感想と評価 all rights reserved.