チア男子! ! (集英社文庫) の感想
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参照データ
タイトル | チア男子! ! (集英社文庫) |
発売日 | 2013-02-20 |
製作者 | 朝井 リョウ |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784087450323 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者 |
※サンプル画像
![チア男子! ! (集英社文庫) サンプル画像](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41IcashXHYL.jpg)
購入者の感想
何度も泣いた。何度も。
軽く生きているように見える現代の男子大学生たち。
でも彼らも胸の内では人に言えない悩みにもだえ、苦しんでいる。
本書ではそれが実に見事に描かれてゆく。
圧倒的な筆致。心をつかみ、激しく揺さぶる。
群像劇でありながら、ひとりひとりの人物を巧みに描き分け、ひとりとして読み手に戸惑わせることがない。
随所に現れる感覚的で詩的な描写もまた、文章の中のアクセントとして心に響く。
そしてなにより、作者の温かなまなざし。
作中で、チアリーディングのことを「誰かを応援することで成り立つ唯一のスポーツ」とあるが、それは翻(ひるがえ)って本書の、そして作者である朝井リョウ自身のモチーフにもつながっていると感じる。
本を通じて、どこかの誰かを励ます。
朝井リョウの本は何冊か読んだ。
いずれも、みずみずしい筆致と明朗でポジティブな視点に充ちた小説群だ。
朝井がそう意識しているかはわからないけれど、彼の本を読むといつも、気持ちが前向きになる。腹に力を入れ直して、もう一度、がんばろう。そう思わされる。
デビュー二作目で、作者はそのこと自体をモチーフとした小説を書いたのだな、と思った。
見事な小説だった。
軽く生きているように見える現代の男子大学生たち。
でも彼らも胸の内では人に言えない悩みにもだえ、苦しんでいる。
本書ではそれが実に見事に描かれてゆく。
圧倒的な筆致。心をつかみ、激しく揺さぶる。
群像劇でありながら、ひとりひとりの人物を巧みに描き分け、ひとりとして読み手に戸惑わせることがない。
随所に現れる感覚的で詩的な描写もまた、文章の中のアクセントとして心に響く。
そしてなにより、作者の温かなまなざし。
作中で、チアリーディングのことを「誰かを応援することで成り立つ唯一のスポーツ」とあるが、それは翻(ひるがえ)って本書の、そして作者である朝井リョウ自身のモチーフにもつながっていると感じる。
本を通じて、どこかの誰かを励ます。
朝井リョウの本は何冊か読んだ。
いずれも、みずみずしい筆致と明朗でポジティブな視点に充ちた小説群だ。
朝井がそう意識しているかはわからないけれど、彼の本を読むといつも、気持ちが前向きになる。腹に力を入れ直して、もう一度、がんばろう。そう思わされる。
デビュー二作目で、作者はそのこと自体をモチーフとした小説を書いたのだな、と思った。
見事な小説だった。