愛の渦 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル愛の渦 [DVD]
発売日2014-08-08
監督三浦大輔
出演池松壮亮
販売元TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
JANコード4988101178810
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » エロス

購入者の感想

乱交パーティーを描いた映画だが、「変態」が多く集まる実際の乱交パーティーとは異なり、なぜか普通の人ばかりが集まってくる。
なぜならば、作者=監督=脚本家が描きたかったのは、乱交パーティーそのものではなく、非日常の場におかれた普通の人の心の動きだからだ。なので、たしかに、実際のパーティーとは違うものの、きわどい状況をつくることで、人間の性を考えることにじは成功している。

通常、人は、ある程度、親しくならなければセックスはしない。そしてセックスをした後はさらに親しくなる。
このとき、セックスは親しくなる過程の単なる一段階であるのか、それとも、セックスをしたから親しくなるのかは人によって考えが異なる。
前者であれば、人と人との交流において、セックスはそれほどの重要性を持たないが、後者であればセックスそのものが大きな目的となる。
とりあえずセックスすることで、人と人が距離を縮める面倒な過程をすっとばしてしまおうと考える輩も出てくる。
だから、下手にセックスをすると、相手と近くなってしまって面倒だと考える人もいる。
人間関係に慣れてない人は、セックスしたことで相手を好きになってしまうこともある。
いずれにせよ、セックスが相手との距離を縮めるのはたしかだ。
本映画でも、最初ぎこちなかった人々が、セックスを経験するに従い、徐々にあけすけになっていがみあうのはそのためだ。

一方で、セックスは本能的な人間の欲望でもある。
誰の中にも潜んでいる欲望であるが、本能的な欲望はしばしば社会性と対立するために抑圧されている。
その抑圧を簡単に取り払ってくれるのが、本作における乱交パーティーのような風俗サービスである。
だから、社会性に苦しめられている人は、余計に乱交パーティーのような場を求める。
ただし、宴が終わった後に「あの夜の自分こそが本物だ」と思うのは、その外の社会を持たない人だけだ。
本能だけでは生きづらいからこそ社会をつくった人間は、結局、社会に戻らざるを得ない。

そしてもちろん、セックスは生殖行為でもある。

大根仁の新作「恋の渦」は実にオモシロかった。
互いに、ブスと冴えない友人同士を引き合わせる目的で集まったバカな男女たちの性と恋愛が、嘘、猜疑、嫉妬、打算、見栄、嘲り、悪意、妄執らの剥き出しの負のベクトルを放射させつつ、時系列を前後させながら、可笑しさを以てスピーディに展開していく。
巧みな台詞と構成が魅力の今作の脚本を手掛けていたのが三浦大輔、今話題の劇団「ポツドール」の主宰者にして劇作家だが、残念ながらその舞台は観た事がない。
でも、「恋の渦」でその存在と才能を意識しない訳にはいかなかなった。
三浦が監督をも務めた「愛の渦」は、そのタイトル名からして「恋の渦」の兄弟姉妹編と思える作品。
実際舞台化され岸田戯曲賞を受賞している。
早速購入し、まずは期待十分で鑑賞した。

郊外にある閑静な住宅街のマンションの一室。
そこは“セックスをしたくてたまらない人たちが集まる”店である。
参加費は男性2万円、女性1千円。毎晩深夜零時から5時までそこで繰り広げられる性の饗宴。

今宵も欲望のまま集まって来た8名の男女たち。
名前も年齢も職業も性癖も分からないまま、羞恥心と照れくささを匂わせつつ、探り合いを始める。

ただお互いスケベだからとハイテンションで盛り上がりながら、喜悦と淫乱の中ひたすら絡み合い、時間が来れば、またそれぞれの日常に戻っていく。

「恋の渦」と比較すると、設定がその場限りの性行為との割り切った関係から始まるドラマだけに、ややこしい感情は抜きにして奔放で快楽に溺れていく彼らだが、登場人物のキャラクター造形は今回も巧いし、会話と表情とカラダのキャッチ・ボールを通じて、人間の本性が少しづつ垣間見えてくる事の面白さもある。

ただし、所詮は儚く刹那的な一夜限りの乱交パーティであるから、愛の本質やら性の奥義について語られる類のモノではないし、かってのロマン・ポルノのような観念や情念が行き交うものでもないので、そこら辺は期待しないように。

唯一、池松壮亮と門脇

乱交パーティーを描いた映画だが、「変態」が多く集まる実際の乱交パーティーとは異なり、なぜか普通の人ばかりが集まってくる。
なぜならば、作者=監督=脚本家が描きたかったのは、乱交パーティーそのものではなく、非日常の場におかれた普通の人の心の動きだからだ。なので、たしかに、実際のパーティーとは違うものの、きわどい状況をつくることで、人間の性を考えることにじは成功している。

通常、人は、ある程度、親しくならなければセックスはしない。そしてセックスをした後はさらに親しくなる。
このとき、セックスは親しくなる過程の単なる一段階であるのか、それとも、セックスをしたから親しくなるのかは人によって考えが異なる。
前者であれば、人と人との交流において、セックスはそれほどの重要性を持たないが、後者であればセックスそのものが大きな目的となる。
とりあえずセックスすることで、人と人が距離を縮める面倒な過程をすっとばしてしまおうと考える輩も出てくる。
だから、下手にセックスをすると、相手と近くなってしまって面倒だと考える人もいる。
人間関係に慣れてない人は、セックスしたことで相手を好きになってしまうこともある。
いずれにせよ、セックスが相手との距離を縮めるのはたしかだ。
本映画でも、最初ぎこちなかった人々が、セックスを経験するに従い、徐々にあけすけになっていがみあうのはそのためだ。
(ただし、実際の乱交パーティーにはそれほど初心な人はいないので、こうはならない。成熟した大人であれば、セックスで縮まる程度の距離は、セックスがなくても縮めることができるからだ)。

一方で、セックスは本能的な人間の欲望でもある。
誰の中にも潜んでいる欲望であるが、本能的な欲望はしばしば社会性と対立するために抑圧されている。
その抑圧を簡単に取り払ってくれるのが、本作における乱交パーティーのような風俗サービスである。
だから、社会性に苦しめられている人は、余計に乱交パーティーのような場を求める。
ただし、宴が終わった後に「あの夜の自分こそが本物だ」と思うのは、その外の社会を持たない人だけだ。

映画館で一度みて買ったけど何度見ても面白いね
性という欲望の中に色々な人間模様がかいま見られる
単なるエロでみると失敗します。

最後のボーイのシーンが全て
それが監督が言いたかった事では。
そういう意味で欲望の先に何があるか
見えた時にどう考えるか
というのを問いただしてる感じがした

人間関係の渦と性欲の渦はとても良く描かれていたと思うのですが、
展開が長く、途中はエロビデオを観させられているような感覚になりました。
作品のメッセージも受け取った上で、もう少しだけドラマがあってもいいかな、、と。

 ただのエロ映画ではありません。優れた映画です。演劇の脚本としても、完璧な出来です。脱帽です。
 こんなに見事に、正攻法で、完成された脚本を書ける書き手が、今、日本にいるだろうか。そう思うくらいに、オーソドックスで、物語作りの基本に忠実で、でも、しっかり人間を描いている。
 僕は脱帽しました。すごかった。
 おまけに窪塚洋介がまた、ものすごくいい。
 見ておけなきゃもったいない作品。もちろん、子供とは見れないけれど。

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