奪還 第二章 の感想
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参照データ
タイトル | 奪還 第二章 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 蓮池 透 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784104599028 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
北朝鮮との長き熾烈なる闘いを続ける蓮池透氏の著作第二弾。
本作では、実弟蓮池透氏と地村保志氏のお子さんたちが帰国してからの彼らを
取り巻く状況、未知の北朝鮮事情通との邂逅、拉致被害者家族の中に生じた
微妙なすきま風などを正直に綴っている。
蓮池家・地村家のように帰国を果たせた家族たちと、他のまだ帰らぬ身内を
抱えている多くの家族たちの間に、見えない亀裂が生まれるのは仕方のない
ことなのかも知れない。家族会の中での蓮池氏の置かれた難しい立場は、
まだ帰国しない身内を待つ家族たちに対して、自ずから遠慮と配慮を要する
ものにならざるを得ないからだ。
薫氏一家のスポークスマンも務めつつ、家族会事務局長としての重責を
果たすことは、サラリーマンとしての、三人の娘を持つ家族人としての
彼との間に齟齬を生むことにもなってしまったいきさつにも触れ、また
気づかぬ内に著名人になったことへの心ない勢力からの反発、拉致問題を
利用せんばかりの政治勢力への違和感、また薫氏の苦悩をどう受け止めれば
いいかといった心情を吐露している。
ただ薫氏のお子さんたちが元気に日本に馴染みつつあるという報告は、
読者を明るい気持ちにしてくれるだろう。
本作では、実弟蓮池透氏と地村保志氏のお子さんたちが帰国してからの彼らを
取り巻く状況、未知の北朝鮮事情通との邂逅、拉致被害者家族の中に生じた
微妙なすきま風などを正直に綴っている。
蓮池家・地村家のように帰国を果たせた家族たちと、他のまだ帰らぬ身内を
抱えている多くの家族たちの間に、見えない亀裂が生まれるのは仕方のない
ことなのかも知れない。家族会の中での蓮池氏の置かれた難しい立場は、
まだ帰国しない身内を待つ家族たちに対して、自ずから遠慮と配慮を要する
ものにならざるを得ないからだ。
薫氏一家のスポークスマンも務めつつ、家族会事務局長としての重責を
果たすことは、サラリーマンとしての、三人の娘を持つ家族人としての
彼との間に齟齬を生むことにもなってしまったいきさつにも触れ、また
気づかぬ内に著名人になったことへの心ない勢力からの反発、拉致問題を
利用せんばかりの政治勢力への違和感、また薫氏の苦悩をどう受け止めれば
いいかといった心情を吐露している。
ただ薫氏のお子さんたちが元気に日本に馴染みつつあるという報告は、
読者を明るい気持ちにしてくれるだろう。