日本の民家 (岩波文庫) の感想
217 人が閲覧しました
参照データ
タイトル | 日本の民家 (岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 今 和次郎 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003317518 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 日本の民俗 |
購入者の感想
本筋からは外れるのだけれど、本書の原点が大正時代にあることから得られる雑学も楽しめる。
例えば、「渋谷からでも新宿からでも…東京へと出て来る人波…」との記述から、当時の感覚で言えば、渋谷も新宿も東京の内部ではなかったのだな、とか。
養蚕の歴史について建築の観点からの視座を与えられるのは面白い。建築物が、建築物単体として発展するのではなく、養蚕のような産業技術の変遷に影響を受けて変化する。当然のことではあるけれども、これを具体例と示したことは、もっと高く評価されても良いのではないか。
また、「全然○○ある」の形での記述が散見するのを読む時、古典書籍であるのだと思い出す。若干の時代掛かった表現や、現代的ではない記述内容もあると感じられるけれども、概ね読みやすい本だと思う。
例えば、「渋谷からでも新宿からでも…東京へと出て来る人波…」との記述から、当時の感覚で言えば、渋谷も新宿も東京の内部ではなかったのだな、とか。
養蚕の歴史について建築の観点からの視座を与えられるのは面白い。建築物が、建築物単体として発展するのではなく、養蚕のような産業技術の変遷に影響を受けて変化する。当然のことではあるけれども、これを具体例と示したことは、もっと高く評価されても良いのではないか。
また、「全然○○ある」の形での記述が散見するのを読む時、古典書籍であるのだと思い出す。若干の時代掛かった表現や、現代的ではない記述内容もあると感じられるけれども、概ね読みやすい本だと思う。
大正11年(1922年)に民家の採集記録として纏められた歴史的名著。詳細にわたるスケッチとそれらに関する記述から成る。考現学という言葉が考案される前の著作であるが、その出現を予言させる「観察と記録」の集大成。