ドキュメント 豪雨災害――そのとき人は何を見るか (岩波新書) の感想

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参照データ

タイトルドキュメント 豪雨災害――そのとき人は何を見るか (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者稲泉 連
販売元岩波書店
JANコード9784004314875
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

先に同じ著者の「命をつなげ」を読みました。
道路管理や地元民間事業者の使命など、大変理解できる内容でした。
私は東北人(福島県人)なので、東日本大震災とは異なる
「ドキュメント豪雨災害」にはどれだけの共感を持てるかわかりませんでしたが、
著者の公平な目線は先の著書と同じもので、かつて行政官の一人だった身として、身につまされながら読みました。

でも行政官だったからこそ気になるのですよね、首長(くびちょう)を組長と記した部分について。
首長という言葉には、自治体の長として首をかけて責任を背負う意味が込められています。
著者がその言葉になじみがなかったのは、ある意味、行政組織のあり方を外から見ていたからなのかもしれません。
内部にいれば、「首長」という言葉は、いろいろな政治的な意味を含めて使われています。
著者の作品には、被災地や被災者に対する、真摯で尊重する気持ちがあふれています。
できれば、「首長」の意味をわかったうえで、次の作品に反映していただければと思っています。

研究者の著作も多いこの分野で、ジャーナリストならではの迫真に迫るルポルタージュ。冒頭の水害の被害再現のシーンから一気に読ませる。紀伊半島大水害では特に災害の経過、実態と復旧への課題がよく分かる「目線の低い」好著である。個人的には、首都圏水害の部分が実感を伴って読むことができず、前半に比してやや関心が薄れたが、本当はそういう「実感のなさ」が、まさに大水害、土砂災害を招きこむ、人為的な最大の要因かもしれない。広島の土砂災害の例を見るまでもなく、まさに災害が起きる直前までは「大したことがない/いつの大雨と同じだ」と考えてしまう、人間の思考の危険性が大きく浮かび上がる。

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