思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践 の感想

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参照データ

タイトル思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践
発売日販売日未定
製作者波頭 亮
販売元産能大出版部
JANコード9784382055414
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学

購入者の感想

取得した知識から答えを探そうとする人は、正しいとされる答えがない状況で途端に失速する…と、著者は90年代の日本の状況を顧み、論理的思考の重要性にフォーカスします。「論理的思考」の体得はカオス化した現代からの要請といえそうです。だからといって巷にあふれる「それ系」の本に翻弄され、かえって(小生のように)非論理的思考に陥ってしまう危険もあるように思います。あれもこれもではなくオンリーワンの本を、というなら、この「思考・論理・分析」をお勧めしたいと思います。

副題にもあるとおり、正しく考え、正しく分かることの理論と実践の基本が、具体例とともに(悪く言えばしつこいほどに)反復しながら解説されます。具体事例が多いことと著者独自の物言いもあるだけに、ツッコミどころもありますが、丁寧な説明ゆえの勇み足と解釈したいところです。茂木健一郎氏との共著もあり、時流に沿った勢いを感じます。

さて、「思考とは」。この定義づけが第一章で何度も繰り返されます。ざっと抜き出しただけでも以下のとおりです。思考とは…「思考対象に関して何らかの意味合いを得るために頭のなかで情報と知識を加工すること」「特徴の整理と、合致する想起、特定という一連のプロセス」「情報や知識への”同じ”か”違う”かの認識を行った集積により理解や判断をもたらすメッセージを得ること」「究極的には同じと違うの認識作業。それを分け尽くした状態に辿り着くことが『分かる』こと」「事象の識別と属性の理解、事象間の関係性の把握により成り立つ」。ざっと抜き出しただけでもこのとおり。おさらいを繰り返しながら解説が進みます。

そして、思考とは属人的な行為であるために、思考のアウトプットとして得られる結論に差異をもたらす蓋然性があり、一致する必要性は全くないと第一章の締めにかかります。しかし、一致しない思考から客観的に共有可能な結論を得ることは可能であり、それを担保してくれる方法論が「論理」である。その思考のプロセスとルールが「論理」であり、だからこそ普遍性を持つ命題が成立し得る、と次章の「論理」につなげてゆきます。

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