重要事件で振り返る戦後日本史 日本を揺るがしたあの事件の真相 (SB新書) の感想

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タイトル重要事件で振り返る戦後日本史 日本を揺るがしたあの事件の真相 (SB新書)
発売日2016-01-05
製作者佐々 淳行
販売元SBクリエイティブ
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 本書は、日本国憲法公布から2015年のイスラムスンニ派過激集団ISによる日本人殺害事件
まで、戦後の日本を揺るがした重大事件を時系列でまとめ、その時代背景や社会に及ぼした
影響などをもとに綴った戦後日本史である。
 内容の案内には、国家危機管理に半生を捧げた著者の波瀾万丈のドキュメントとなってい
るが、日本を揺るがした重要事件の真相を明らかにした秀逸の歴史書と見るほうがいいか
もしれない。
 著者は、警察庁出身で内閣安全保障室長も務めた佐々淳行氏。日本の治安、防衛、外交
の現場で指揮を執ってきた、まさに国家危機管理のプロ中のプロだ。戦後日本の重大事件
解決の先陣を切ってきた専門家の著書となれば、歴史にさほど関心のない人でも食指を動
かされてしまうだろう。
 佐々氏の先祖は、敵に囲まれながら厳寒の南アルプス越えを敢行したという戦国武将の
佐々成政である。氏の持つ並外れた行動力は、その血筋からきたものなのかもしれない。時
に行動が先行してしまい、上司に政治判断が必要なケースと叱りを受けたこともあると告白す
る。しかし、それがかえって内容の信頼性を高め説得力を与えている。行動派佐々氏の本
領というわけだ。
 本書の中で、氏は、戦後日本を揺るがした重要事件について、小難しい論評は避け、あく
まで事件解決への指揮を執ってきた立場から言及している。
 「良好な治安こそが最大の社会福祉」と、大学時代に警察官を志し、1969年の東大安田
講堂占拠の際には封鎖解除の指揮を執るまでに至ったが、その行動には一切のブレがない。
占拠事件は武装した大勢の学生による篭城事件であり、ほかの国では解決のために軍隊出
動も考えられるケースだった。しかし氏は、戦後日本の事件解決の根幹部分でもある人命
尊重の精神を貫き、消防車両を巧みに駆使して犯人逮捕、封鎖解除を成功させている。
 それでも氏は、事件について、「軍隊は犯人射殺が任務、警察は逮捕して裁判にかける
」と、自らの職務の立ち位置を明快に語るにとどめている。

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