毛沢東 日本軍と共謀した男 (新潮新書) の感想

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参照データ

タイトル毛沢東 日本軍と共謀した男 (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者遠藤 誉
販売元新潮社
JANコード9784106106422
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

中国生まれ・育ちの筆者が、幼いころから受けていた教育に疑問をいだき、その疑念を徹底的な事実資料調査の形で本書にしたと思われる。
内容も興味深く、徹底的に先入観を排除し、おそらくは長い期間の調査が行われたことと察する。
一度読んだだけでは、私には複雑すぎて、難解でしたが、素晴らしい本と思います。

タイトルどおり、中華人民共和国の父と崇められている毛沢東が、戦前~戦後を含めて、いかに日本軍と協力・共謀して権力を掌中にしたかをコンパクトにまとめている。
すでに公になっている、毛沢東の言動だけでなく、新聞、日誌、書籍、回顧録(中国、台湾、日本、米国)等の原典から抽出した上で、持論を展開している。

章によって、あるいは章の途中でも、とつぜん文脈が変わり、ときどき前後の整合性が不明になったり、著者の比喩がどうにも飲み込みずらいなど、決して読みやすい文章ではないと感じた(たんに自分の読解力不足かもしれません)が、毛沢東とその後継者たちが、その時々によって、自分たちに都合のいい歴史を捏造し宣伝してきたかを理解することができた。

ただ、著者は、毛沢東(中国共産党)が、いかに日本軍とつるんでいたか(権力奪取のために中国人民を生贄にしたか)を述べているわけではない。

主旨は、むしろ現在の日本に向けられている。
一時的な妥協として、中国共産党と停戦したが、実際には共産党による抗日宣伝・教育により中国人の反日が極大化された事実。中国で天安門以降になって、反日=愛国の宣伝・教育が徹底され、これを放置すれば、際限のない反日がさらにエスカレートするだけであり、日本にとって危険な状況であること。
そして、それにブレーキをかけるためには、毅然として宣伝工作に反論しなければならないこと。具体的には、「毛沢東が日本軍と共謀していた事実を全世界に広めていく以外にない」(第7章) 「中国人も歴史を直視する勇気を持つべきである」(同章) というのが、もっとも言いたかったことと思われる。

現在だけでなく、戦前も戦後も、この種の謀略・宣伝工作に弱い日本。もっとがんばってほしい。著者の言うように、全世界に広めるため、まずは英文訳と中国訳を出してほしい。出版社だけでは無理なので、国としてやってほしいところだ。読後、強くそう感じられた。

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