ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF) の感想

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参照データ

タイトルブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
発売日販売日未定
製作者マーク ボウデン
販売元早川書房
JANコード9784150502645
カテゴリ文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学

購入者の感想

この本は本当に面白い !
最初は、半信半疑で上巻だけを買ったのですが、面白かったんで下巻も買いました。

冒頭では、アメリカの特殊部隊の実情についても少し触れてます。
そして、モガディシオの戦闘では、戦場の凄まじさが文字で見事に描かれています。
ほんと、戦争になったら生きるか死ぬかですから、人権や道徳の事など考えている余裕が全くなくなります。反射的に引き金を引かなくてはならない。
なぜなら、一瞬の躊躇が命取りになるからです。
戦場において女、子供など関係ありません。(事実、この本ではソマリアの少年や、女性が武器を持って戦っているところがありました。)

今でも、世界ではこういったことが起きているのかと考えると、平和な日本に生まれて本当に運が良かったと思います。
やっぱり人間というのは他人を傷つけてまで自分の欲望を掴み取りたい種族なんでしょうかね?
戦争って、人間の欲がある限り無くならないのかもしれません。

 本書は同名の映画の原作ということでしたが、私には映画を見る趣味がないため、映画と比較してどうこう言うことはできません。本書はノンフィクションであり、小説として胸のすくようなアメリカデルタ部隊や SEAL 部隊最強/完璧ものとは違います。まさにリアルな戦場の記録です。フィクションではあまり語られないか、脇役にすぎないレンジャー部隊や山岳師団の行動についても詳細に書かれています。そして、彼らも決して最強の戦闘サイボーグではなく、間違いを犯すし恐怖におびえる生きている人間であることがわかります。また、部隊と指揮系統や政治的な関わりも理解しやすく書かれています。
 本書がノンフィクションとして優れているのは、パックスアメリカーナの世界警察的な立場からだけではなく、敵方となるソマリ族側からの視点での記述/証言も多く記載されている点だろうと思います。この上巻では、戦闘場面を中心に、予想外の出来事が重なり、戦闘が泥沼化していく様子が書かれています。そして、上巻を読めば下巻も続けて読みたくなることと思います。

同名映画の原作となったノンフィクション。兵士や現地の人々の視点から見た出来事を丹念に追っており、小説としても読める。
歴史の片隅に忘れ去られてしまいそうなこの戦闘で、実際には何が起こったのか。真実を知りたいという著者の眼差しは、その場にいた人々へ注がれており、政治的な偏見は感じられない。
映画では表現し切れなかった細かな人間関係や作戦前後の状況も盛り込まれ、この戦闘に深みと奥行きを与えることに成功している。
映画を見、原作を読んで、傍観者の人間がなお何かを語るというのは難しい。読者が言葉を失うほどの、圧倒的なディテールを持つ傑作である。

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