社会を変える教育―英国のシティズンシップ教育とクリック・レポートから (キーステージ21ソーシャルブックス) の感想

143 人が閲覧しました

日本では政治意識を高める教育が慢性的に不足している。

そのため、高い教育を受けていても政治意識の低い若者が多く、

問題意識を持たれているのは周知の事実だ。

むろん、その代償たるは今の国会を見ても何をいわんやである。

一部、政治を学ぶために政治塾などの公益財団法人に依るなどとしているが、

本書で述べられているシティズンシップ教育を用いれば、

大衆全体が政治参画出来るようになるだろう。

こうした公教育を導入することは、学力を得る以上に教養のある成人者になるために,

国民の民度を上げるために必要不可欠なのだ。

そして、そうした教育を行えば、日本の政治のレベルも格段に上がるだろう。

英国でのシティズンシップ教育におけるメリット・デメリット、

日本の公教育との比較をして考察してくれているため、

論文形式で学術的でありながらも理解しやすくなっている。

シティズンシップ教育の視野を持つことの重要性を得るうえで、

第三章の英国諮問委員会報告書も大変参考になった。