2020年マンション大崩壊 (文春新書) の感想

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タイトル2020年マンション大崩壊 (文春新書)
発売日販売日未定
製作者牧野 知弘
販売元文藝春秋
JANコード9784166610396
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » 不動産 » アパート・ビル経営

購入者の感想

「マンションの空き住戸問題は実は戸建て住宅以上に深刻な問題を抱えていることに気付くべきです。つまり、マンションは一人の区分所有者の決断だけでは何一つ解決できない共同体であるからです」。

少子高齢化と人口減少が続く日本。不動産にも様々な影響がみられる。地方の空き家問題が顕在化してから久しく、越後湯沢のリゾートマンションはたった10万円で売られているのに買い手が付かない。空き家問題は首都圏でも深刻化しはじめており、東京都の空き家も今や率で10%を越え、戸数が多いために実数においては全国一位になっている。都心部の再開発によって郊外で空き家が増えるという傾向も出てきているし、賃貸用ワンルームマンションの空きも多くなってきている。「住宅における『量の充足』という命題はすでに終わっているのです」という。そんな時代を迎えて、特にマンションに焦点を当て、何がおきているのか、今のトレンドから今後どのようになると推測されるのかについて、解説した本。

相続税対策の人や金持ちの中国人が都心の新築高層マンションを買う現象がある一方で、かつて建てられた数多くのマンションの老朽化し、マンションの空き住戸巣数は年々増加。住人は高齢化し、所有者の死去に伴って放置されたり、所有者が不明になってしまったりするものも出てくる。管理費や積立修繕費の未納が発生し、老朽化が進んでいるにも関わらず区分所有者の権利が強すぎて大規模修繕や建て替えは進まない。このままでは、スラム化するマンションも出てくる。中古市場においてもオートロックや宅配ボックスも無いマンションは敬遠される。今は人気の高層マンションだが、例えば足場を組んで外壁を修理するということができないし、エレベータ一つとっても高速で高価なものになるから、将来発生するであろう維持修理費用は一般のマンションの修繕より高くなる。中国人が多く購入したマンションでは、理事会を中国語ですべきだという声が出たり、共用部分でのマナーの悪さがトラブルの原因になったりしている例もあるようだ。著者は、これからの時代、「マンションが資産価値を維持できるのは、都心部のごく限られたエリアである」と断言している。

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文藝春秋から発売された牧野 知弘の2020年マンション大崩壊 (文春新書)(JAN:9784166610396)の感想と評価
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