オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版 の感想

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参照データ

タイトルオブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版
発売日2014-03-05
製作者平澤 章
販売元日経BP社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コンピュータ・IT

購入者の感想

15時間ほどで読めた。

Pythonでクラスをどういう時に書くべきなのか、
オブジェクト指向でプログラミングするとはどういうことなのかよくわかっていないので
オブジェクト指向とは何なのかじっくり調べたいと思って読みました。

この本は1冊まるまる書いているので説明が豊富でわかりやすかったです。

Pythonの入門本とかだと犬とか人間とかを例にしたりして解説するのが余計に混乱させられていたので
オブジェクト指向の歴史と意義やクラス(カプセル化)・継承・ポリモーフィズムが
どう意味なのかわかりやすく説明してありよかったです。

クラスの説明というと決まって自動車と軽自動車やトラックだとか、動物と人間サルイヌみたいな比喩ばっかりでてきて、車や動物のインスタンスを作るために使うのはわかったけど実際のプログラミングにどう組み込むのさ??という疑問を抱かれがちですが、比喩はおいといてサブルーチンや変数をまとめたり隠蔽する便利な機能だからもっと気軽に使っていいよ!といった、実践的な説明をされています。概念や文法的な理解はしているけど実際に使いどころがわからない、比喩ばかりで実態がよくわからずOOPが怖い、といった方の背中を押せる解説書ではないでしょうか。

割と内容は幅広いので、つまみ食い気分で気軽に流し読みするだけでも発見があると思います。また、下位の情報技術者試験等でUMLを上辺の知識としてだけ知った、と言う人はこの本で実際のプログラムと絡めて復習することでより実践的な知識として学べるでしょう。

独学で勉強していると、知識にムラができてしまい、学校を卒業していれば当たり前に理解できていることができていなかったりします。
この本はオブジェクト指向だけでなく、オブジェクト指向を理解する上で必要な周辺知識も含めた解説があるので、プログラミングの基礎のない人は読んでおいたほうがいい本です。

具体的な内容としては、プログラミングの歴史から始まり、周辺知識の解説、オブジェクト指向の詳解(メイン)、モデリング、設計の話、アジャイル開発、関数型言語となります。各章通じて、必要に応じてJavaを使った簡単なコード例が紹介されているので私にとっては分かりやすかったです。しかし同時にこの部分に関しては、対象読者がある程度プログラミングの経験がある人である関係上、この本の敷居を多少なりとも上げている要因になっているかと思います。

「はじめてのiPhoneアプリxxx」とか「Objective-C入門」的な本を何冊か読んで、C言語の復習的な章までは分かったけど、クラス・継承などのオブジェクト指向の章から「えっ」て感じになり、読み進めるほど迷子になって結局最後まで読む気にならなかった人におすすめです。
オブジェクト指向が必要になった理由をコンピュータ(プログラミング)の進歩の歴史から必然であったことを説明され、「なんだ、そうだったのか。それなら最初からそう言ってくれよ」って感じで涙が出ました(笑)。
「なんで、サブルーチンじゃだめなの」って疑問に思いながら入門書のサンプルプログラムを入力している人におすすめです。

オブジェクト指向全盛になる以前からソフトウェア開発に携わってきた人にとって、おそらく「なぜオブジェクト指向なのか」ということは一度は必ず考えてきたことだと思います。
そしてそれを理解したころにデザインパターンが登場し、UMLが登場し・・・。
きっとそれぞれの要素を独自に勉強されてきたことでしょう。

しかし、今からソフトウェア開発に携わる人たちは何も考えずに「オブジェクト指向」なのだと思います。なぜならばオブジェクト指向言語全盛の時代だから。でも「なぜオブジェクト指向」なのかを理解することはとても重要です。本質を理解せずして本当に良いものを作ることはできません。
本書はそうした本質を理解するために「なぜオブジェクト指向なのか」を教えてくれる教科書のような存在です。

ついでに次世代の関数型言語もちょっとだけ掲載されています。構造化プログラミングからオブジェクト指向プログラミングに移行する際に壁があったように、オブジェクト指向から関数型言語に移行するにもやはり壁がありそうです。関数型言語に至るまでの経緯を理解するとその壁も乗り越えやすくなるでしょう。

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