3バック戦術アナライズ の感想
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参照データ
タイトル | 3バック戦術アナライズ |
発売日 | 2015-01-20 |
製作者 | 西部謙司 |
販売元 | カンゼン |
JANコード | 9784862552914 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » スポーツ・アウトドア » スポーツ |
購入者の感想
3バック。何となく守備的で面白くない、というイメージがある。時代遅れという感じもする。そんな3バック戦術を分析し、解説したのが本書である。
オシムとビエルサが非常によく似ている、という説明が面白い。サッカーへの取り組み方が熱心すぎるところ。率いるチームの守備はマンツーマン。ボールを奪った後の切り替えの速さとダイナミズム。どちらも天才的なトレーナーであること。ビエルサのサッカーは見たことがないので何とも言えないが、オシムについてはある程度分かる。しかし、2人とも素晴らしいサッカーを展開するのだが、1シーズンの最後まで戦い抜けずに消耗してしまうので、タイトルはあまり取れないところまで似ているという。確実に勝てるサッカーと理想的な素晴らしいサッカーは違う、ということなのかもしれない。
最初はフランスリーグマルセイユの現監督、ビエルサが採用している3バックの解説である。しかし、彼のシステムは中盤がダイヤモンド型の3-4-3で非常に攻撃的なサッカーだ。守備的で5バックになりやすい3-5-2とは異なる。1章はビエルサについての考察が中心である。
次はグアルディオラのバイエルン・ミュンヘンの戦術を解説していく。戦術好きにとっては非常に興味深い説明だ。
さらに、ブラジルW杯のオランダ-スペイン戦も分析している。オランダは守備的な5バックで臨んだ。対スペインではバイタルエリアをどう守るかが重要になる。結論としては、相手がバイタルエリアに入ると、徹底的に激しいプレスをかけるのが効果的らしい。オランダはしっかりとスペイン対策の守備をしてきたのだ。攻撃でも、相手をよく研究し、その弱点を突いて1点目、2点目を決めている。オランダが勝ったのはまぐれではない。
また、著者はザックジャパンが3-4-3システムを攻撃ではなく守備のオプションとして使っていればどうだったかと言う。守備で両サイドハーフが引いて5バックになっていればコートジボワール戦は逃げ切れたのではなかったかと。W杯を戦い抜くには守備力が決め手になる、と著者は主張する。守備のオプションなしで臨んだ日本は勇敢というより無謀に近かったということらしい。
オシムとビエルサが非常によく似ている、という説明が面白い。サッカーへの取り組み方が熱心すぎるところ。率いるチームの守備はマンツーマン。ボールを奪った後の切り替えの速さとダイナミズム。どちらも天才的なトレーナーであること。ビエルサのサッカーは見たことがないので何とも言えないが、オシムについてはある程度分かる。しかし、2人とも素晴らしいサッカーを展開するのだが、1シーズンの最後まで戦い抜けずに消耗してしまうので、タイトルはあまり取れないところまで似ているという。確実に勝てるサッカーと理想的な素晴らしいサッカーは違う、ということなのかもしれない。
最初はフランスリーグマルセイユの現監督、ビエルサが採用している3バックの解説である。しかし、彼のシステムは中盤がダイヤモンド型の3-4-3で非常に攻撃的なサッカーだ。守備的で5バックになりやすい3-5-2とは異なる。1章はビエルサについての考察が中心である。
次はグアルディオラのバイエルン・ミュンヘンの戦術を解説していく。戦術好きにとっては非常に興味深い説明だ。
さらに、ブラジルW杯のオランダ-スペイン戦も分析している。オランダは守備的な5バックで臨んだ。対スペインではバイタルエリアをどう守るかが重要になる。結論としては、相手がバイタルエリアに入ると、徹底的に激しいプレスをかけるのが効果的らしい。オランダはしっかりとスペイン対策の守備をしてきたのだ。攻撃でも、相手をよく研究し、その弱点を突いて1点目、2点目を決めている。オランダが勝ったのはまぐれではない。
また、著者はザックジャパンが3-4-3システムを攻撃ではなく守備のオプションとして使っていればどうだったかと言う。守備で両サイドハーフが引いて5バックになっていればコートジボワール戦は逃げ切れたのではなかったかと。W杯を戦い抜くには守備力が決め手になる、と著者は主張する。守備のオプションなしで臨んだ日本は勇敢というより無謀に近かったということらしい。