かもめ (集英社文庫) の感想
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参照データ
タイトル | かもめ (集英社文庫) |
発売日 | 2012-08-21 |
製作者 | アントン・パーヴロヴィチ チェーホフ |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784087606515 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 外国文学・著者別 » タ行の著者 |
購入者の感想
何てチャーミングな戯曲だろう。
登場人物たちの叶わぬ片思いの連鎖、循環。深い内面を抱えた個性豊かな人物たちの、ディスコミュニケーション。
大筋は悲劇的なのに、どこか可笑しい。以前、チェーホフの短編小説集を「ユーモアとペーソスが同居している」と絶賛したことがあったが(訳者は同じ沼野充義さんのものだった)、この戯曲もその例外ではない。じわっと胸を包む読後感は、何時間も煮込んだ、温かくほろ苦いスープみたいだった。
次に読み返したらまた違った味わいがあるに違いないと思う。これから、折を見て読み返すことになるであろう大切な一冊。
登場人物たちの叶わぬ片思いの連鎖、循環。深い内面を抱えた個性豊かな人物たちの、ディスコミュニケーション。
大筋は悲劇的なのに、どこか可笑しい。以前、チェーホフの短編小説集を「ユーモアとペーソスが同居している」と絶賛したことがあったが(訳者は同じ沼野充義さんのものだった)、この戯曲もその例外ではない。じわっと胸を包む読後感は、何時間も煮込んだ、温かくほろ苦いスープみたいだった。
次に読み返したらまた違った味わいがあるに違いないと思う。これから、折を見て読み返すことになるであろう大切な一冊。