文藝春秋SPECIAL 2015年 10 月号 [雑誌] の感想

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タイトル文藝春秋SPECIAL 2015年 10 月号 [雑誌]
発売日2015-08-26
販売元文藝春秋
JANコード4910077031059
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 文芸・総合 » 総合

購入者の感想

大論争というが、まあ昭和史のあれこれについて言論を集めましたという感じで、別に何か論点を掲げてそれについての論争史を振り返ったり、まとめたりということはない。
内容は玉石混淆というか、読み応えの差はかなりある。
巻頭の佐藤優氏の論文からしてビジネス誌のへたな兵学ビジネス応用論みたいなものに似て、出鼻から面食らった。
『武士の家計簿』が読み応えあったので磯田道史氏が書いておられたのも読んでみたが、具体的でないイメージ論のようなものを展開されていて、鼻白んだ。
とはいえ全体としてバラエティに富み、面白くはある。

おすすめなものといえば、まず座談会記事。
それと30代論者による討論記事はまず読んでおいて損はないだろう。
保阪正康「侍従武官未発表日記があかす『昭和天皇の戦争』」は素直に興味深く、御叡慮の有様が覗える。
平野聡「新・脱亜論『内なる中国』と闘え」は戦後知識人の反省の言でもある。
井上達夫「憲法から九条を削除せよ」はそんな戦後知識人が実際は根性がなく妥協主義に陥って現状肯定の後退を繰り返したあげく、活力を失っているさまを見事に言い当てているかのようだ。
変わり種では古市憲寿「靖國神社とおおらかな昭和」はまあ面白い。
都心部から昭和の面影がほぼなくなった中で、たしかに靖國神社は一種のノスタルジアの楽園になっている。
私も靖國神社の独特な雰囲気は著者と同じように好きだ。

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