小説 野性時代 第120号 (KADOKAWA文芸MOOK 122) の感想

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タイトル小説 野性時代 第120号 (KADOKAWA文芸MOOK 122)
発売日2013-10-12
販売元角川書店
JANコード9784041300473
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 雑誌・逐次刊行物

購入者の感想

久しぶりの米澤穂信特集号です。

特集の主なコンテンツは、
 1、米澤穂信の年代ごと読書遍歴
 2、本人による古典部シリーズ解説
 3、綾辻氏との対談
 4、館これ こと、鎌倉洋館探訪記
 5、米澤穂信に30の質問 作家・アニメ編
 6、古典部短編「長い休日」
となっています。

1は、これまでにも米澤氏が推していた本が多め。
読書の趣味が変わったという「海の上の少女」は気になったので読んでみたい

2、古典部の彼らが卒業するまではしっかり書く予定 とのこと。
最近の米澤氏は今後の出版予定について言及することがあまり無いので、このコメントは頼もしい限りです。
(ついでに犬どこ・小市民続編もお願いしたい)

3、綾辻氏「初めて触れたミステリが『氷菓』アニメだったというミステリの書き手も、将来きっと出てくるだろう」というコメントが印象的

5、辻村氏、賀東氏からの質問が面白いです。作家米澤穂信のキャラクターが窺えます。

6、新作短編です。
高校2年生になった折木奉太郎が過ごす「長い休日」について、自らの過去を語ります。

まず 自分の原点を語る奉太郎、ということ自体がかなり驚きです。
あの朴念仁も遂にそこまで心を開いたのか!?
と期待させますが、そのあたり米澤穂信は彼らの屈託や距離感の描き方が上手い。

愚者のエンドロールのラストで奉太郎が激昂する場面がありますが、今回の話はそれに通じるところがありそうです。
そして千反田とのやりとりも、傍からは夫婦漫才に見えても、当人たちにとってはまだまだ歩み寄り切れない部分もあるようで、そこを面白く思うと同時に、もどかしさも感じます。

作者のファン・古典部ファン共に、見どころが凝縮された一冊となっています。

(11/12追記 月刊誌のため、今後は店頭で入手しにくくなると予想されます。

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