江戸端唄集 (岩波文庫) の感想

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タイトル江戸端唄集 (岩波文庫)
発売日販売日未定
販売元岩波書店
JANコード9784003028315
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江戸末期を中心に、明治中期までの端唄、俗謡を収録し、注解を付した本。約二分の一が、端唄百曲を集めた「端唄百番」で、約四分の一が十種の俗謡を収録した「俗謡十種」で、約四分の一が古書の復刻の「古典文芸二題」となっている。「端唄百番」では、なじみの端唄は皆収録されており、忠臣蔵は大序から11段まで入っている。替え歌も豊富で、エロティックなものがぽつぽつあるのも楽しい。「俗謡十種」の十種の俗謡には、「大津絵」「とっちりとん」のように比較的量のあるものから、サンプル程度のものまでいろいろ。最後の「古典文芸二題」が本書の目玉であろう。すごい題だが、これは洒落と思う。「源氏物語」を題材にした端唄集(「桐壷」から「幻」まで約35曲)と、「百人一首」を題材にした都都逸集(つまり都都逸百人一首)を、梗概、本歌、注解付きで、復刻したものである。まじめな「源氏物語」と、コミカルな「百人一首」のどちらも面白い。
なお、注解はていねいだが,「俗謡十種」のそれぞれについて、巻末の解説でほとんど触れていないのは、ちょっと不親切である。本の中身は、高校生等にも興味深い内容なのに、もったいないではないか。
なお、岩波書店のホームページで、端唄が聴けるサービスがされているのは親切と思う。しかし。これはやはりお勉強用であり、音楽としては、藤本二三吉(戦前生まれにとっては、大流行歌手。戦中戦後生まれにとっては、藤本二三代の母)の端唄CDを聴いた方が楽しい。もちろん、美空ひばり、市丸でもよい。

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