禁断の魔術 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル禁断の魔術 (文春文庫)
発売日2015-06-10
製作者東野 圭吾
販売元文藝春秋
JANコード9784167903770
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

帯のシリーズ最高傑作に、かなり期待して読みました。期待しすぎました。その兵器?実験装置も、正直いまいち?です。ストーリーが頗る単純なだけに、かなり肉付けをした感が否めません。個人的には「真夏の方程式」の方が、断然よかったと思います。とは言え、湯川教授をはじめ内海刑事や草薙刑事のやり取りに引き付けられ、あれよあれよとページを捲り進めてしまいました。さすがガリレオシリーズです。個人的な満足度は、100点満点中65点と言ったところです。(^ー^)

リライトしたのであれば、もう少し人間描写を細かくして欲しかった。
全ての人間関係が希薄な感じに映る。
ストーリーは分かっているだけに、その点が残念だった。
湯川先生は孤高のスタンスでいいのだけれども。

 『麒麟の翼』の中で、事件の遠因を作ってしまった中学教師に、加賀恭一郎がいった言葉が印象に残っている。

 「あんたが間違ったことを教えたから事件は起きたんだ」

 本作『禁断の魔術』はその言葉に対する、返答のように感じた。

 学校はもとより、どんな人でも教える側に立つ可能性はある。
 そんな教える側の人間が持たなければいけないことは、「責任」と「覚悟」なんだということを、作者は、そして湯川は加賀に、そして読者に語り掛けているように感じた。

 とても大切なことを教えてくれる作品なので、是非多くの人に読んでもらいたい。

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