生きる技法 の感想

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タイトル生きる技法
発売日販売日未定
製作者安冨 歩
販売元青灯社
JANコード9784862280558
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 死生観

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購入者の感想

読んでいるうちに病的だなあと思いながらも、私も同じものを持っているからこの本を手にとったのでしょう。

価値観は多様であり、それが身近な人間でも食い違うことがある。

大学生の頃、3人の友だちと初詣に行ったことがある。高速道路のパーキングで大便をすると個室に財布が落ちていた。拾って戻ると、A君は「絶対警察に届けなければダメだ」と言い、B君は「もらっちゃおうよ。3人で山分けしようよ」と言った。

結局、拾った私の権限で警察に届けることにしたのだが、B君は最後までブツブツ文句を言っていた。家に帰り父親にその話をすると「バカじゃねえか、おまえは」と言われた。正直ショックだった。

母親は非常に道徳心の強い人であったが、父親は少々ずるいところがあってそれを自慢するようなところがあった。

母親は早く亡くなり、父親と一緒に仕事をするようになったのだが、破壊的な構えを崩さない父親と、破壊的な構えを受け入れない自分とが一緒にいる状況が苦痛であった。「おまえもそう思うだろ」と言われれば「いや、俺はそうは思わない」と返していた。いつしか父親との会話もほとんどなくなり、仮面親子みたいになってしまった。

この本を手にしたのは、山田ズーニーさんの”大人の小論文教室”で紹介されていたからだ。そのコラムの中で、この本にある”自立”について書かれていた。「無理して関係を改善しなくてもいい。悪い関係のままで親が亡くなってしまってもしょうがないではないか」みたいなことが書かれていて、スッと迷いが抜けたのである。

仮面親子みたいになってしまったことに自己嫌悪や罪悪感のようなものを感じていたのかもしれない。しかし、それは父親の破壊的な構えに付き合っているからだと合点がいきました。

財布を届けることと、お金をもらってしまうことの、どちらが正しいのかというのはどうでもいいのです。お互いの違いを認め尊重しあうことが大事だと思います。

相手の作った像に縛られず、自分に自信を持って生きていけばいいと思う。

決して他人の人生を生きてはいけない。

いろいろなレビューがこれから出てくる本だと思いますが、私は、将来不安ばかりで、希望が見えない(かのようにみえる)日本経済で、働くことやキャリア形成で悩んでいる人にこそ、読んでもらいたい本だと感じました。(それ以外の人にも効能がありますが。)要は、転職を考えている人や就職が決まらず困っている学生さんとかです。

私の個人的経験でしかないのですが、「命題6-9:どれかを選択した以上、別の選択はもう閉じられている、と感じるのは誤りである」との言葉を読み、衝撃を受けました。おそらく、働くことに関する悩みの多くは、日本経済の閉塞感に関係していると思います。不況下では、選択肢は多くはなく、数少ない選択肢にしがみつくしかないと感じている人は少なくないのではないでしょうか。しかし、そんな風に感じること自体が間違いであり、勝手に自分で自分を閉塞感に追い込んでいるだけであることに気づかされます。

とにかく、就職や転職など、働くことに不安を抱えている人は、本書をまずは立ち読みしてみてください。絶対にその価値はあります。そして、たぶん、購入してしまうと思います。

非常に下手なレビューになってしまいましたが、現在の日本で働くうえで、最高の希望学は本書です。

また、福岡伸一さんの『動的平衡』および『動的平衡2』に関心と共感をもった方であれば、本書は、動的平衡的な生命観を人文社会科学へ応用した世界観を表明したものということもでき、おすすめです。福岡氏ファンの方にも、おすすめな人生論・社会論でもあります。

加えて、本書は知識の伝達という側面もありながら、まるで温泉や健康食品のように、効能がありまして、読後に体が楽になったり気分が落ち着いたりと健康グッズとしての利用価値も見逃せません。0

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