MBA アントレプレナー・ファイナンス入門 の感想
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参照データ
タイトル | MBA アントレプレナー・ファイナンス入門 |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 中央経済社 |
JANコード | 9784502470103 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 金融・ファイナンス |
購入者の感想
コーポレート・ファイナンスについては大学の授業で教わったが,自身の興味は起業やベンチャー企業のファイナンスにあった.
全く知識のない読者には本書は辛いかもしれないが,コーポレート・ファイナンスの基礎が大体わかっており,
アントレプレナー・ファイナンスの理論についてかじってみたいという読者には最適な書になっているのではないか?
ただ紙面が許すのであれば,理論だけでなく実務についてももう少し触れて欲しかった.
全く知識のない読者には本書は辛いかもしれないが,コーポレート・ファイナンスの基礎が大体わかっており,
アントレプレナー・ファイナンスの理論についてかじってみたいという読者には最適な書になっているのではないか?
ただ紙面が許すのであれば,理論だけでなく実務についてももう少し触れて欲しかった.
理論的にはシリーズ前作「企業価値経営(実践コーポレート・ファイナンス)」の延長線上にありますが、また毛色が違った「理論」の上に「教養」が身につく内容でした。ぜひ、政策投融資や官製ファンドなど、巨大資本を投じる政策担当者の方々に読んでほしいと感じました。
現代ポートフォリオ理論からすると、起業を支える資金はリスク分散できる投資家が提供すべきという本書の説はなるほど理にかなっており、最近の日本では、官製ファンドがこの役割を担っているかに見えます。
しかし、官製ファンドは「身銭」でないために、資金の出し手、受け手の双方に甘えが出ることが問題です。起業は、それこそ寝食を忘れて没入することが成功の第一条件ではないでしょうか。
このようなリスク分散とインセンティブの両立の問題、そのほかベンチャー企業にまつわる数々の課題をディールストラクチャーによって解決しようというのが本書のテーマで、さすが米国発の合理的、建設的な切り口だと感心しました。戦略的なファイナンスは確かに、事業成功の可能性を高めると思わせる内容でした。
現代ポートフォリオ理論からすると、起業を支える資金はリスク分散できる投資家が提供すべきという本書の説はなるほど理にかなっており、最近の日本では、官製ファンドがこの役割を担っているかに見えます。
しかし、官製ファンドは「身銭」でないために、資金の出し手、受け手の双方に甘えが出ることが問題です。起業は、それこそ寝食を忘れて没入することが成功の第一条件ではないでしょうか。
このようなリスク分散とインセンティブの両立の問題、そのほかベンチャー企業にまつわる数々の課題をディールストラクチャーによって解決しようというのが本書のテーマで、さすが米国発の合理的、建設的な切り口だと感心しました。戦略的なファイナンスは確かに、事業成功の可能性を高めると思わせる内容でした。