相手に「伝わる」話し方 ぼくはこんなことを考えながら話してきた (講談社現代新書) の感想

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タイトル相手に「伝わる」話し方 ぼくはこんなことを考えながら話してきた (講談社現代新書)
発売日2012-09-28
製作者池上彰
販売元講談社
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カテゴリ » ジャンル別 » 趣味・実用 » 自己啓発

相手に「伝わる」話し方 ぼくはこんなことを考えながら話してきた (講談社現代新書) とは

   NHKの報道記者、首都圏向けニュースのキャスターなどを経て、「週刊こどもニュース」の語り手であるお父さん役を務める著者。本書では、相手にわかりやすく伝える「話し方」について、試行錯誤を繰り返してきたという報道現場での30年の歩みを振り返っている。

   初めての「サツ回り」で、緊張して取材相手の警察官に挨拶すらできない状態から、工夫を重ねて信頼を築き、やがて情報をもらえるまでにいたったこと、事件・事故の現場リポートで、書いた文章をそのまま読み上げることへの疑問から「自分の言葉」を探ったこと、ニュースキャスター時代に目線をどこに置いて話すかや、「全体像」をどうやって見せるかに腐心したこと…。エピソードにはみな、報道現場に特有の緊迫感が流れている。

   そこから得た方法論として、相手と話しやすくするための「共通体験」づくり、「つかみ」や「息づかい」などのテクニック、聞く人の知りたい順に話す工夫などのほかに、あらかじめ自分の頭の中で「絵」を描いて説明する、まず「言葉にする」ことで考えを整理するといったアドバイスも示している。

 「週刊こどもニュース」で「わからない」を連発するこどもに向き合った経験から、相手は何を知らないのか、この話し方でわかってもらえるのか、本当に伝わっているのか…という「自問自答」や「相手への想像力、相手への思いやり」の大切さを痛感したという著者。その真摯な姿勢から、伝えることの真髄が学べる。(棚上 勉)

購入者の感想

副題の「ぼくはこんなことを考えながら話してきた」が本書の内容を的確に表している.日本で最も知的水準の高いニュース番組のキャスターを長年つとめた池上氏のキャリアをNHK入局当時から追いながら,その過程で池上氏が考えてきたこと/行なってきたことが説明されている.話し方に関してだけでなく警察担当の記者として忙しかった頃の話も興味深く読める.たぶん「話し方マニュアル」よりも「自伝」に近いのだけど,「話し方マニュアル」「話し方の訓練方法」としても立派に通用するだろう.

話し方や訓練方法のヒントが満載であることも確かなのだが,それ以上に重要なのは何と言っても「話し方」「伝え方」を長期にわたって真剣に考え続けてきたという経験だろう.本書から得られる知識には即効性はたぶんないけど,謙虚な人ならば一度真剣に読めば心構えが変化し,きっと5年後には大きな蓄積が得られていると思う.もう一つ見逃してはならないのは,池上氏は伝える工夫をするだけではなく知識を得るため/理解するための勉強をものすごくしているということ.この点は本書ではほとんど触れられていないが,伝える工夫の前の段階として決定的に重要だ.また,これは,民放の某キャスターたち(本書に名前の出ていない人)に決定的に欠けていることだとも思う.

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