幸福をもたらす者 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-495 宇宙英雄ローダン・シリーズ 495) の感想

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タイトル幸福をもたらす者 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-495 宇宙英雄ローダン・シリーズ 495)
発売日販売日未定
製作者H・G・フランシス
販売元早川書房
JANコード9784150120023
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » ドイツ文学

購入者の感想

オービター施設惑星マルタッポンでのガルベシュ軍団司令官アムトラニクVS深淵の騎士ジェン・サリクの対決の結末とテラ調査船《トランター》に運悪く降りかかる災難を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第495巻。本巻の執筆者は共にドラマチックなストーリー・テリングで読者を唸らせるフランシスとマールです。強烈な個性の悪の権化、ガルベシュ軍団司令官アムトラニクはテラナーにとって狂人ボイト・マルゴル以来の久々に登場した戦い甲斐のある手強い敵手ですから、あっさりとやられたらあまりにもつまらないので今深刻に苦しんでいる謎のダメージ放射も何とかしぶとく克服してとにかく面白くして欲しいと思いますね。
『オービターの未来』H.G.フランシス著:惑星マルタッポンからの一時撤退を急ぐ敵艦《ヴァジファー》とそうはさせないと必死の深淵の騎士サリク率いるオービター陣営は膠着状態に陥ったが、そこへガルベシュ軍団を助けにウォオルナル艦隊が飛来する。本編ではここまでスピーディーな展開で目まぐるしく一直線にぶっ飛ばして来たのを、意外にもあえてペースダウンして動から静のドラマに一転させるテクニックが素晴らしいと思いますね。深淵の騎士ジェン・サリクのお陰で長く苦しんだオービター危機が回避された喜びに浮かれ騒ぐ民衆のドラマには心がホッと安らぎましたね。そして何よりも本編の重要なテーマはタイトルが示す通りに生産を打ち切られたオービターの長くは続かないだろう未来に思いを馳せる事と、同時に惑星ウォオルナルで管理者カーニー・ハルカーが自然回帰の暮らしに憧れて仲間を導こうとした熱い行動が迎えた悲しい末路にどうしようもない悲哀を感じるシリアスな人間ドラマなのですね。『幸福をもたらす者』クルト・マール著:

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