島津義弘の賭け―秀吉と薩摩武士の格闘 の感想

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タイトル島津義弘の賭け―秀吉と薩摩武士の格闘
発売日販売日未定
製作者山本 博文
販売元読売新聞社
JANコード9784643970746
カテゴリ歴史・地理・旅行記 » 歴史 » 日本史 » 近代

購入者の感想

一般向けの本でありながら、戦国時代〜織豊時代の論文にも都度都度参考文献として名前が挙がってくる本で、特に現在では戦国時代の島津氏の研究書として唯一入手しやすい文献でもあり、あの『島津奔る〈上〉 (新潮文庫)』『島津奔る〈下〉 (新潮文庫)』のネタ本となったのでは?とも言われている本です。
著者は巻頭で”あくまで当時の史料に基づく”という姿勢であることを表明し、「守旧派、時代遅れ→島津義久」「進歩派→島津義弘」という結論に基づき、最後は進歩派・義弘の息子である家久が藩主となって藩政を掌握し、「勝利」した…という筋で話を進めているように感じられました。しかし、私もこの本で島津氏について興味を持って、原典とも言える「薩藩旧記雑録」が所収された『鹿児島県史料』などを見るようになりましたが、山本氏の言うように「進歩派:島津義弘」という見方が成り立つのか疑問を持つようになりました。というのも、山本氏の結論が成り立つような史料のみをこの本では取り上げ、それに疑問を呈するような史料を切り捨てていたからです。特に山本氏は進歩派+義弘派の家老として伊集院忠棟を高く評価していますが、伊集院忠棟は義弘より義久に近かったのではないかという宮崎県や鹿児島県在住の学者からの反論もあるにも関わらず、そちらの方はほとんど注目されないまま今に至っています。山本氏が東大教授という名声が物を言った物でしょうか。

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読売新聞社から発売された山本 博文の島津義弘の賭け―秀吉と薩摩武士の格闘(JAN:9784643970746)の感想と評価
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