天皇陵古墳への招待 (筑摩選書) の感想

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参照データ

タイトル天皇陵古墳への招待 (筑摩選書)
発売日販売日未定
製作者森 浩一
販売元筑摩書房
JANコード9784480015259
カテゴリ » ジャンル別 » 歴史・地理 » 考古学

購入者の感想

本書の冒頭は「天皇陵古墳はぼくの終生の研究テーマである」という書き出しで始る。
この言葉に示されるように、著者の研究の集大成をコンパクトにまとめた一冊となっている。
著者は今年で84歳。
健康でなければこの本が世に出なかったことを思うと、著者の健康に感謝する。

内容はタイトル通りで、古代天皇陵古墳について、今までの研究成果をもとに、真の天皇陵古墳について推論している。
およそ45年前の1965年に著者が推論した天皇陵古墳と、現時点での推論をそれぞれ表にしていることなどは、
自らの考えの変化をきちんと明かし修正しているという点でとても好感が持てる。

現在宮内庁が管理する天皇陵及び陵墓参考地は、発掘はおろか研究者の立ち入りさえも容易にはできない。
著者は、古代史の解明のためには、宮内庁管理の天皇陵古墳および陵墓参考地について、とりわけ箸墓古墳についての調査を希望する。
天皇陵の発掘に対しては、反対論や異論もあるが、はたして巨大古墳の真の被葬者は誰なのだろうか。

本書からは著者の「巨大古墳の真の被葬者を知りたい」という思いがひしひしと伝わってくる。
これは多くの国民共通の思いでもあろう。
しかしながら、邪馬台国論争とともに、しばらくはお預けの問題なのである。

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