ドグラ・マグラ (上) (角川文庫) の感想
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参照データ
タイトル | ドグラ・マグラ (上) (角川文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 夢野 久作 |
販売元 | 角川書店 |
JANコード | 9784041366035 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
これは食べ物でいうならば、『珍味』なのです。
巧い文章が読みたい、いい話が聞きたい、感動したい、涙を流したい、知識が欲しいなどと云う人、金を払ったんだから、それなりのものを欲しいと云う人が読むべきものではない。
この作品を読んで「これはマズイ」「面白くない」など云う人がいても、何も驚きはしないし「これは絶対面白いから読め」とも勧めない。
そもそも『ドグラ・マグラ』というタイトルが良く出来ているのではないか。ここで興味を示すか、示さないかで、すでにふるいにかけられているのである。面白い本はたくさんある。その中で『ドグラ・マグラ』というタイトルの妖しい本を手に取るか取らないか。
これをミステリや推理小説として読む人がいますが、それはオススメしない。オチが読めたなどということは、何の意味もないことなのです。これに関してというより、久作の作品に対しては、筋の通ったものを求めることに意味はありません。
夢野久作はこのような文体でしか物が書けない人では決してない。当たり前だが狂人ではない。それは理解しておかなければいけない。久作にも、もっと読み易いものはいくらでもある。というより「ドグラ・マグラ」が特に読みにくい種類のものなのだから。
一見まわりくどいような、どろくさいような、間抜けな文体は『ドグラ・マグラ]の世界観に合わせたものである。あの独特な倦怠感のループはこの本でしか、おそらく味わえない。
巧い文章が読みたい、いい話が聞きたい、感動したい、涙を流したい、知識が欲しいなどと云う人、金を払ったんだから、それなりのものを欲しいと云う人が読むべきものではない。
この作品を読んで「これはマズイ」「面白くない」など云う人がいても、何も驚きはしないし「これは絶対面白いから読め」とも勧めない。
そもそも『ドグラ・マグラ』というタイトルが良く出来ているのではないか。ここで興味を示すか、示さないかで、すでにふるいにかけられているのである。面白い本はたくさんある。その中で『ドグラ・マグラ』というタイトルの妖しい本を手に取るか取らないか。
これをミステリや推理小説として読む人がいますが、それはオススメしない。オチが読めたなどということは、何の意味もないことなのです。これに関してというより、久作の作品に対しては、筋の通ったものを求めることに意味はありません。
夢野久作はこのような文体でしか物が書けない人では決してない。当たり前だが狂人ではない。それは理解しておかなければいけない。久作にも、もっと読み易いものはいくらでもある。というより「ドグラ・マグラ」が特に読みにくい種類のものなのだから。
一見まわりくどいような、どろくさいような、間抜けな文体は『ドグラ・マグラ]の世界観に合わせたものである。あの独特な倦怠感のループはこの本でしか、おそらく味わえない。