原敬 外交と政治の理想(上) (講談社選書メチエ) の感想
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参照データ
タイトル | 原敬 外交と政治の理想(上) (講談社選書メチエ) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 伊藤 之雄 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062585927 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
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購入者の感想
上下巻で950頁以上もある本で、読み通せるか少し心配だったが、原敬に関心があったので読んでみると、意外にどんどん読めた。原敬のイメージが一新した。原はあまり理念がなく権力を求めて妥協を常としてきた力の政治家であると、私は思っていたが、福沢諭吉にまさるとも劣らず、近代国家のあり方に関し、しっかりした理想を持っていたことがわかった。特に、国際規範などに適応する外交を重視し、また国際環境の変化に対応して内政改革も行っていく姿勢が、実に新鮮。一般に言われているような鉄道建設などをエサに勢力を拡大する党利党略も行っておらず、「公利」を追求したと示してあるのも、印象に残った。家族関係や友人、女性関係、政敵をめぐる人間関係も書き込んであり、事実にもとづいて書かれていながら、小説を読んでいるような感じがする。こんな政治家が今いたら、日本はもっと良くなるだろう。